秋の山遊び。キノコ狩りのススメ。
ディープな神鍋高原
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こんにちは!
豊岡市日高町の神鍋高原で民宿を営む、市民ライターの飯田勇太郎です。
と、いつも自己紹介させていただき、今までに神鍋高原に関する記事をあげさせていただいていました。
ご覧いただいた方や、神鍋高原をすでにご存知の方は
「神鍋高原は、夏はスポーツ合宿地、冬はスキー場で人が賑わう観光地」
というイメージを持たれているかと思います。
しかし、神鍋高原の山々の楽しみ方はこんなものじゃありません。
トレッキングや登山も楽しいし、
もっとディープでエキサイティングな山の遊びもあります。
秋の山遊び、キノコ狩り!
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ディープでエキサイティングな秋の山遊び。
それがキノコ狩りです!
とはいえ僕もそんなに詳しくないので、山の変態…ではなく山の先輩である北村元気さんとキノコ狩りに行ってきました。
北村さんはご自身でも「ペンシオーネキタムラ」というペンションを経営されており、以前は富士山の登山ガイドもされていました。
今でも週に何度も山に入っているという、山のベテランです。
11月下旬。道の駅神鍋高原集合。
今回のターゲットは、採りやすいし、調理もしやすい、なめこ。
装備を揃えてスタートです。
服装は汚れてもよく、動きやすい服に作業用カッパ。
僕はいつもツナギにカッパを着ています。
軍手と履き慣れた長靴。
登山用の靴もいいですが、小川を越えたりしないと行けないので長靴でいいそうです。
持ち物はカゴ、高枝用のノコギリかハサミ、ビニール袋を数枚。
乗り物は山道にも強い四駆の車です。
いざ出発!
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装備を確認後、山へ向かいます。
どこの山に向かったかは、申し訳ないですが言えません。
キノコを取った場所は人に伝えないのが暗黙の了解。
それは自分のナワバリのようなものがあるのと、もう一つの理由があります。
危ない場所を人に伝えて、その人が何かあっては困るから。
山へ入るのはあくまで自己責任ということになります。
少しだけお伝えすると、通称「熊銀座」と呼ばれる場所の近くでした。
それにしても熊銀座…なんちゅうネーミング…
第一なめこ発見!
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車を置いて、10分くらい歩いて山の奥に入っていきます。
最初に教えてもらったのが
「今から僕たちは獣が暮らす山に“入らせてもらう”」
ということでした。
山の恵みをいただきにお邪魔させてもらいます。
もちろん携帯電話の電波も届かない場所。
心して向かいます。
なめこにどれだけ出会えるかは運。
入った途端に見つかる時もあれば、山奥に入ってもあまり出会わない時もある。
とのことでした。
あたりを見渡しながら、なめこを探し歩きます。
しばらく歩いたところで「見つけたぞ!」と少し離れた場所にある木を指差す元気さん。
「え?わからないんですけど…」とその場所に着くと、そこには確かに、ツヤツヤしたなめこが顔を出しているではありませんか!
きれい!美味しそう!
興奮を抑えながらも、傷をつけないよう石づきから優しく収穫します。
しかし、手に届かないところにもなめこはたくさん。
ここで登場するのが高枝用ノコギリ。
高いところに生えたものも採ることができます。
採ったなめこはビニール袋に入れますが、ここでワンポイント!
なめこを採ったつもりが他のキノコが交ざる可能性もあるので、よく見るように。
他のキノコは同じビニール袋に入れずに、別のビニール袋に入れます。
これは、知らないキノコを食べてしまうのを防ぐため。
キノコも種類があり、もちろん食べてはいけないキノコもあります。
そして、ビニール袋に入れる際は、落ち葉や土を取り除くこと。
あとでなめこを下処理する人のことを考えてです。
喜ぶのもつかの間。
山の天気が変わってきましたので先を急ぎます。
机の上ではわからない山々の教え
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「今日はあまり採れない日かもな」と元気さん。
ペースを早めます。
歩きながらも色々教えてくれます。
・なめこは倒木や腐りかけの木になりやすい。
・山によく入っていると目が慣れるので、数メートル先のなめこも見つけることができる。
・獣がいるかどうかは匂いでわかる。
・歩きやすいところは獣が通っている道。どこを歩くかは獣が教えてくれる。
・たまに見かける穴が熊の巣。意外と小さい。
・熊除けの鈴はつけない。熊は高音はあまり聴こえていない。
などなど。
熊除けの鈴をつけないのは驚きましたが、
「こうやって喋っているのが一番気付かれる。人間がいると気づいたら寄ってこない」
と教えてもらいました。
その後も喋りながらしばらく歩き、ところどころでなめこをゲット!
秋の山は一気に暗くなるので、空の様子を見て帰ることに。
この日の収穫は、量はそこまで多くはなかったですが、大きくて質のいいなめこが採れました!
「なめこタワー見せたかったな。感動するで!」
と言ってくれた元気さんでしたが、こればっかりは運です。
採ったものは二人で分けて、また行こうと約束して別れました。
秋の遊び、キノコ狩り
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天然のなめこは風味が全然違います。
美味しい食べ方は、シンプルにいただくのが一番!
この日はなめこを鍋にしました。
和風だしの鍋に最初になめこを入れて味わいます。
そのあと、鶏肉、ネギを入れるとさらに味が変わり、止まらない美味しさ!
もちろんお味噌汁や、なめこご飯なんかも美味しいです。
下処理は少し面倒ですが、冷凍もできるので保存もききます。
何より、苦労して採ってきたなめこの美味しさは格別です。
これは田舎でできる贅沢な遊びです。
恥ずかしながら神鍋高原に住んではいるものの、神鍋高原のことを全て知っているわけではありません。
でも、大先輩たちが周りにいて、いろんな遊び方を教えてくれます。
自然の楽しさ、怖さも教えてくれます。
そして遊べる場所もたくさんあります。
いつか僕が誰かに教えることができるように。
伝えていきたい暮らしです。