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豊岡の美味しいお魚レシピvol.3~ハタハタ編~

雷神さま!

漢字で魚編に“神”や“雷”と書く魚をご存じですか?

“鰰”と鱩”。

実はどちらも“ハタハタ”と読みます。

由来には諸説あるようですが、

その昔日本海沿岸では冬の厳しい寒さが訪れる頃に轟く

雷(神鳴り)が鳴る季節に大量に揚がったため、

雷神さまがつかわした魚と信じられ、

鰰や鱩と書くようになったのだとか。

我が家では、まさに神ってる級の美味しさなので

“鰰”と書くのだと信じて疑わない、家族みんなが大好きな魚です。

絶品!津居山産ハタハタ

豊岡にある津居山(ついやま)漁港では、

ハタハタのサイズごとに仕分けして箱詰めされ、

箱単位で競りが行われます。

箱のふたに番号が書いてあり、ハタハタのサイズが小さくなるにつれて

番号は大きくなります。

 

ハタハタに関しては以前の記事でもご紹介しましたので、

こちらもどうぞ。

https://tonderu-local.com/life/3764.html

秋田県のハタハタは卵(ブリコ)も有名ですが、この辺りで揚がるハタハタは、

通常卵を持っておらず、小ぶりで脂の乗りも良く絶品です。

 

神秘的な泳ぎ方

城崎温泉駅から車で5分程のところにある

城崎マリンワールドで、以前泳いでいるハタハタを見たことがあります。

深海で暮らしているため、薄暗いエリアで展示されていました。

大きなヒレを小刻みに動かし優雅に泳ぐ姿はとても神秘的。

深海の暗闇で人知れずそっと暮らしているハタハタは

文字通り、神の魚のようでした。

 

我が家のレシピをご紹介

こちらは小さなハタハタの干物を丸ごと唐揚げに。

豊岡と同じ但馬(たじま)地方にある朝来産の岩津葱(いわつねぎ)とは相性も抜群。

この日はピリ辛葱ソースで。

こちらはエリンギやホウレン草、ガーリックと一緒にトマトソース煮。

圧力鍋を使うと大きくても骨まで食べられます。

開いて天ぷらにしたり、

(骨はもちろん捨てずに唐揚げにして骨せんべいに。)

自家製味噌漬けもおすすめ。

少し焦げた香ばしい味噌の香りは

ご飯にもお酒にもピッタリ。

城崎温泉の土産に人気の干物

ハタハタの干物はエテカレイと並んで観光客の方々に一番人気のお土産です。

リピーターもとても多く最近は年配の方のみならず、若い方々からも支持されています。

 

干すことで旨味がぎゅっと濃縮される干物は

家庭の冷蔵庫でも簡単に作れます。

作り方は簡単。塩をして冷蔵庫に並べておくだけ。

普通に焼くだけでも十分美味しいのですが

干物には程よい塩気があるため

実は野菜と一緒に食べても美味しいです。

こちらは温泉卵とあわせてハタハタの干物炒飯。

ハタハタのへしこも作っています!

黄金色に輝くハタハタ。

この辺りでは昔から一般家庭でも普通にへしこを作って食べていたそうです。

手間暇と愛情をたっぷり注いだ渾身一品。

 

昔から言い伝えられてきた美味しい食べ方には

手軽に食べられるファーストフードにはない奥深い味わいがあり、

また新鮮な魚を美味しいまま長く保存することもできるという

伝統的な調理法。

“地域に根ざした食材を使用し、丁寧に作られた食事”として

最近注目を集めているスローフード。

ハタハタのへしこは究極のスローフードとも言えるのではないでしょうか。

次世代にも絶やすことなく是非受け継いでいきたい調理法です。

 

無限の可能性を秘めたハタハタ

そんなこんなで我が家の食卓にとっては

なくてはならない存在のハタハタ。

美味しい可能性を無限に感じます。

好きが高じて、この度ハタハタの料理教室(ハタハタを楽しむ会)を開催することになりました。

豊岡へ移住してきて初めて知ったハタハタの美味しさ。

この美味しさをより多くの方々に知ってもらいたいです。

皆さんのおすすめレシピも是非教えてください。

この記事を書いた人

桶生美樹

2000年10月、こども英会話の講師を辞めて魚市場で働く夫とミレニアム婚。生まれ育った姫路から大阪へと移り住む。2002年日韓ワールドカップ終了を機に、サッカーをこよなく愛する夫は大阪の魚市場を辞めて、実家が営む城崎温泉の魚屋を継ぐことを決意。夫婦で豊岡市へと移住することに。現在城崎温泉と日本海の美味しい魚にすっかり魅了され、魚介で四季を感じる暮らしをすっかり満喫中の3児の母。
(株)おけしょう鮮魚
お食事処 海中苑
☎0796-29-4832

http://www.okesyo.com/

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