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雲海の絶景が、こんなに気軽に見れるんかい!

こんにちは。市民ライターの田上敦士です。

11月初め、私たち市民ライターの業務連絡用SNSに突然の連絡が。

「【緊急企画!】交流イベントのご案内です!
来日岳雲海ツアーを開催します!豊岡の雲海スポット・来日岳から雲海をみましょう!
11/9(土)5:30豊岡駅集合~8:00ごろ豊岡駅解散」

来日岳(くるひだけ)は城崎町にある標高567mの山で、山全体が豊岡市内にある山としては最高峰です。城崎で生まれ育った私たちは「来日山(くるいざん)」と呼んでいて、わが母校・城崎小学校の校歌にも「みそらに立てる来日の峰の 雄々しき姿はわれらの姿」と歌われるほど、城崎の人々から親しまれています。

この来日岳からは見事な雲海が見られることで知られていて、この「飛んでるローカル豊岡」でも以前、井垣真紀さんが早朝ハイキングで雲海を眺めた様子を記事にしています

そして、実はこの来日岳、山頂まで車で登れるんです。麓の来日集落までは城崎温泉街から10分ほど、豊岡駅からも15分ほどで行けます。そこから車で山道を登ること約20分、来日山頂に到着します。

このように、実は豊岡市民にとっては案外身近な「雲海」なのですが、毎日必ず見られるわけではありません。前日天気が良くて雲がない日、夜に地表の熱が上空に上がってしまい地面付近の熱が奪われる「放射冷却」という現象が起きます。そんな時に、ゆったりと流れる円山川の水温の方が高くなり、お風呂の湯気と同じ理屈で霧が発生します。豊岡は盆地なので霧がたまりやすく、これを山の上から見ると見事な雲海になるのです。

ですから、気候条件が揃わないと美しい雲海を観ることはできません。週間予報では11月8日から9日にかけては晴れの予報、しかも9日の朝は「今季一番の寒さ」と言われていたので、可能性は高そうでしたが…

当日朝、早起きして外に出てみると…

豊岡の街は見事に霧に包まれていました。これは美しい雲海が見られそうです。

この日の参加者は、移住者の方や「飛んでるローカル」ライターら、総勢6人。予定通り5時半に豊岡駅前を出発しましたが、途中ちょっとしたアクシデントもあって、来日山頂に到着したのは6時20分ごろでした。着いてみると山頂には20台以上の車が止まっています。「今日は絶好の雲海日和」と思っていた人は、想像以上にたくさんいました。

そして私たちの目の前に広がった景色がこちら。

日の出直前の豊岡の街は、見事に雲海の底に沈んでいました。

ほどなく、日の出の時を迎えます。ここが最大のシャッターチャンス。

こんな素晴らしい景色を、ちょっと早起きすれば気軽に見に行けるのが豊岡という街なのです。

その後、山頂でコーヒーを楽しんだり

記念写真を撮ったり

※あえて逆光バージョンを掲載しています

山頂にかれこれ1時間ほどいたでしょうか。カメラを構えていた数十人の人々はみな山を下り、気づいたら残っていたのは私たちだけでした。

この日の豊岡市の最低気温は4.9℃。予報よりもさらに気温が低かった上に風があまり吹いていなかったこともあって、豊岡市内の霧はいつまでも晴れず、すっかり日が高くなっても雲海はしっかりと残っていました。

午前9時前、豊岡駅前に戻ってきました。そのころの豊岡市は、この通り。

午前9時前の豊岡駅

午前9時過ぎのコウノトリの郷公園

豊岡の市街地はまだ雲海の下にあるのです。どんより曇っているように見えますが、やがて霧が晴れると快晴の一日となりました。

これから冬を迎え、風が強い季節になると、円山川の川霧が日本海に流れ出す「円山川あらし」という珍しい現象が発生します。これも豊岡ならではの自然現象ですが、私はまだ動画でしか見たことがありません。機会があればこちらも実際にこの目で見て、ご紹介できればと思っています。

この記事を書いた人

田上 敦士

城崎生まれ。大学進学で上京し、大阪のテレビ局に就職して30年余り。早期退職して2020年に但馬に帰ってきました。
合同会社TAGネット 代表(といっても、社員は私だけです)

http://www.tag-net.work

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