湿地は天然アドベンチャーワールド

ゴールデンウィークの城崎温泉

多くの観光客で賑わうゴールデンウィークの城崎温泉。

城崎ではこんな時、小学校や中学校のグラウンドが開放され、

無料の臨時駐車場になったりします。

部活動等、小中学校の皆さんの都合もあることかと思いますが、

駐車場が少ない城崎にとっては本当にありがたいサービス。

 

3月に豊岡市日高町まで高速道路が開通したこともあり、

車でお越しの方々も多かったことでしょう。

グラウンドが無料開放されていなければ駐車場に入るだけで

相当の行列ができたはずです。

街をあげてのおもてなし精神は城崎ならでは。

城崎温泉から車で5分程のところにある日本海に面した気比(けい)の浜では、

キャンプをする人たちでも賑わっていました。

良く見ると、浜の端から端までテントがずらり。

そしてバーベキューのいい匂いが漂ってきます。

良いお天気だったこの日は、海に入っている子どもたちや

水上バイクではしゃぐ若者、そして釣りを楽しむ大人たち。

皆思い思いの方法で、それぞれのゴールデンウィークを過ごされていました。

 

我が家のゴールデンウィークの過ごし方

そんな中、我が家のゴールデンウィークはと言いますと……。

魚屋という仕事上、遠出はできません。

家族そろってのお出かけなんてもってのほか。

道行く他府県ナンバーの車をうらやましく眺めながら、

「おっ!鹿児島ナンバー発見!」

なんて、ちょっとテンションをあげてみたり。

 

それでも退屈でどこかへ行きたい次男に催促されたので、

ちょっと自転車で近所の湿地へ行ってみることにしました。

湿地は天然アドベンチャーワールド

自転車で5分程走ると、そこはもう緑色の別世界。

日常を忘れ、まるで物語の世界の中にいるような気分になります。

 

目にも眩しい新緑に囲まれた森の中、木漏れ日を浴びながらのサイクリング。

静寂の中、聞こえるのは私たちの声と鳥や虫の鳴き声のみ。

見つけた!

そんな時見つけたのがコチラ!

悠然と湿地で餌をついばむコウノトリ。

ゆっくり観察したかったのですが、

心躍る息子は思わず駆け寄ってしまい……。

あーぁ。

残念無念。

茫然自失。

気を取り直して、探検再開。

湿地には多くの生き物の足跡が。

シカ、イノシシ、サギ、そしてもちろん先ほどのコウノトリの足跡も。

様々な珍しい植物も生息しています。

 

そんな時、何やら遠くからガサガサっと物音が。

近づいてみると……。

またまた見つけた!

なんと。

のど元に傷をおった1頭の野生の鹿が、檻に入っていました。

罠として仕掛けられていた檻にどうやらかかってしまったようです。

可哀想ですが、どうすることもできません。

 

実は先日、ちょうど我が家で鹿肉を頂いてステーキにして食べていました。

それは正直、美味しかったのです。

そんな食卓での出来事と、目の前の現実が交錯してまたまた茫然と立ち尽くす息子。

罠にかかってしまった鹿を見て、命を頂くということが

9歳の子ども目には、どう映ったのでしょうか。

こんなものも見ーつけた!

またまた気を取り直して、探検再開。

すると今度は……。

ジャーン!

小川の真ん中に大きな蛇の抜け殻。

怖がりの息子が勇気を出して棒でキャッチ。

 

あれ?

でもこれ抜け殻なのに、骨あるで……。

ハエがぶんぶん集ってるし、しっぽの方は抜け殻じゃない……。

 

ギャーー!!

これ抜け殻じゃなくて死骸やんー!!

無残にも放り投げられたおぞましい姿の蛇の真横では、

ゆるゆると蛇のごとく蛇行する湿地の水の通り道。

 

ぶつかって流れてまたぶつかって流れて……

こうやって川はくねくねするんやなー。

なんて話しているといつの間にか恐ろしい蛇の事も忘れて。

 

今度は不思議な穴発見。

何やろなー。何かの巣穴かなーと思いをめぐらせながら、

楽しかった湿地探検はこれにて終了。

 

ほんのスキマ時間にフラッと出かけたサイクリングでしたが、

なんとドキドキの連続だったことでしょう。

 

子どもたちがもっと小さかった頃には、渋滞に巻き込まれながら

大行列の駐車場に辛抱強く並び、大きな動物園へ行ったこともありました。

目の前でガラス越しに見る迫力満点の猛獣。

これはこれで楽しいのですが。

 

ふらっと出かけた先で偶然に出会う生き物からは

お金で買えない貴重なことに気づかされ、

また教えてもらうことがたくさんあります。

帰り道、生まれたばかりのうさぎの赤ちゃんを見るために

小学校へ立ち寄りました。

 

うさぎ小屋には生まれたての3羽の赤ちゃん。

可愛い……。

可愛いーーー!!

 

息子の学年はうさぎの飼育係だそうです。

ゴールデンウィーク期間中も餌当番があり、

息子はせっせと近所でヨモギを積んで持参していました。

湿地で見たコウノトリも、檻の中の鹿も、川で見つけた蛇も、

昔動物園でみた虎も、うさぎ小屋の赤ちゃんうさぎも、そして人間も。

みんな同じ命。

生きとし生けるもの、全て同じ重みの命。

ふらっと出かけたほんの数時間に、いろんな命に出会い

いろんなことを親子で感じたゴールデンウィークのひとときだったのでした。

この記事を書いた人

桶生美樹

2000年10月、こども英会話の講師を辞め、魚市場で働く夫と結婚。姫路から大阪へと移り住む。2002年日韓ワールドカップ終了後、サッカーをこよなく愛する夫が大阪の魚市場を離れ、実家が営む城崎温泉の魚屋を継ぐ為城崎へ。城崎温泉と日本海の美味しい魚にすっかり魅了され、魚介で四季を感じる豊岡での暮らしを満喫中。3児の母。

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