移住者ふぁいるvol.1 ~いろんな顔を持つ「あっちゃん」@城崎
実際に移住してきた人を取材してみよう!
こんにちは。
豊岡市は城崎温泉に。大阪から結婚を機に移住してきて12年半が過ぎました。
市民ライターの井垣真紀です。
豊岡市に嫁に来る前は、大阪でフリーアナウンサーをしていました。
現在は、三姉妹の母、カメラマン、カフェ店主、
週に1回は、地元FM局のDJ(最近新たに始めました!これについてはまた改めて)を、
たまに旅館の仲居さん、
と何足ものワラジを履きこなしています。(こなしている、はウソです…)
そんな私が市民ライターになって2年。
記念すべき20本目の投稿は、
「私以外の、よそから来た人、いろんな顔を持つ人を取材してみよう!」
と思い立ち、早速近くの「よそから来た人」を取材してみました。
あっちゃん
![](https://tonderu-local.com/wp-content/uploads/2018/07/PD-0003-620x413.jpg)
うちのカフェによくコーヒーを飲みに来てくれて、
「城崎のコーヒーの中で一番うまいっす。」
と言ってくれます。(あくまで、あっちゃん個人の感想です。)
何だか不思議な空気感の持ち主で、
カフェで一緒になった人とも、いつの間にか普通に会話しています。
![](https://tonderu-local.com/wp-content/uploads/2018/07/PD-0001-620x413.jpg)
あっちゃんは3年前に、実家のある明石から城崎にやってきました。
現在、32才。独身。
残念ながら結婚する気はないそうです。
高校生の夏休みアルバイトで行った先で、温泉が好きになり、
「温泉のあるとこがいいなぁ。」
と「リゾートバイト」の気分でやってきたそうです。
最初は派遣で、
ある旅館の中番さん(厨房と仲居さんの間を繋ぐ仕事)をしていました。
そのあと、飲み屋で知り合った人に紹介されて、
現在の旅館で仲居さんとして働いています。
仲居さん
![](https://tonderu-local.com/wp-content/uploads/2018/07/PD-0006-620x413.jpg)
最近は、男性の仲居さんも多いのです。
柔らかい雰囲気の彼は、
仲居さんとして、お客様が居心地のいい空気を作っているだろうなぁと思います。
「お客様から、「ゆっくりさせてもらったわー。」と声をかけてもらった時が一番嬉しいですね。みんな、普段は頑張ってはるんだろうから」
と話してくれるあっちゃん。
居酒屋スタッフ
![](https://tonderu-local.com/wp-content/uploads/2018/07/PD-0011-620x413.jpg)
居酒屋と言っていいのかな、と思うようなこだわりのお店です。
地元の食材をとびきり美味しくして食べさせてくれます。
ここで、旅館のお仕事が終わった後、週に2回ほどアルバイトをしています。
ここの大将とも飲み屋で知り合ったそうです。
あっちゃんがもともと神戸でバーテンダーをしていたと聞いて、
手伝って!と頼まれたそうです。
![](https://tonderu-local.com/wp-content/uploads/2018/07/PD-0010-620x413.jpg)
「とみや」の大将と女将さん。
ふたりとも、あっちゃんのことをとても可愛がっていて、
仕事の後には、あっちゃんのためだけに料理も作ってくれます。
城崎の人は、
よそから来た人の「感覚」を大切にしてくれる感じがします。
もっと聞きたい、取り入れたい、と思ってくれている感じがします。
お店にとってあっちゃんの存在は、
ここに住んでいるけどよその感覚を持つ人、として重宝されている気がしました。
「そのうちまたどっかに行くやろうけど、好きにしたらいいと思ってる」
と話す大将。
本当は寂しいと思っているだろうなぁ。
イングリッシュパブの店員
![](https://tonderu-local.com/wp-content/uploads/2018/08/DSC_0321.jpg)
いろんな人と出会った飲み屋が、ここ。
温泉街にある7つの外湯のひとつ「御所の湯」の前にあります。
湯上りに、キャッシュオンで気軽に飲めるお店です。
あっちゃんは、今では週に2、3回お店を任されています。
夜遅くまで開いているし、1杯だけ、と気軽に寄れるので、
私も仲居さんの仕事終わりには、つい寄ってしまいます。
あっちゃんのように、
いろんな仕事を引き受けるのは、この辺りではまぁまぁ当たり前かもしれません。
朝、旅館に布団上げにバイトに行ってから、お仕事。
とか、
お仕事終わりで、仲居さん。
お仕事終わりで、皿洗い。
お仕事終わりで、布団敷き。
お仕事終わりで、代行ドライバー。
などなど。
仕事はいくらでもあります。みんな、よく働きます。
まっ昼間。
お風呂上がりのあっちゃんがタオルを首にひっかけて、
ソフトクリーム食べながら自転車に乗ってる姿を見かけることがあります。
そんな時、
「おぉ。いいなぁ!」
と幸せな気持ちになります。
なんでそんな気持ちになるのかなぁ?と考えてみたら、
「よそから来た人が、この町を楽しんでくれてる。」
ということが嬉しいのかも、と思い当たりました。
温泉地としてたくさんのよその人を受け入れてきた町の1300年もの歴史が、
知らず知らず、
「よそから来た人が楽しんでくれてるのが嬉しい。」
という気持ちにさせるのかもしれません。
温泉街を満喫しながら仕事して日常を過ごしているあっちゃん。
町に溶け込み、
町の人に愛されているあっちゃん。
でもそろそろ、旅立ちの時のようです。
「周りの人はよくしてくれるし、
毎日、温泉入れるのはサイコー!体の調子もいい気がする。すごく居心地がいい。
でも、ぬるいところで、ふらーっとやってる感じがしてきて。
そろそろ、つきつめたことをしてみたくなった。」
と。
寂しいけど、行かないで!とは思わない。
温泉地で羽を休めて、安心して飛び立っていく彼を見るのもまた楽しみのひとつ。
「次は、ハリウッドに行って俳優になる。」
そう豪語しているあっちゃん。
ハリウッドには温泉はあるのか??それが心配です。
応援してるよ!
「移住者ふぁいる」、次号は…気が向いた時に。
誰を紹介しようかな。