但馬の秋祭りといえば「出石の喧嘩だんじり」迫力&衝撃は全国TOPレベル!!!
はじめまして。高校生ライターの田辺輝人(たなべきらと)と申します!
豊岡市の出石地域に住み、心から出石を愛す高校3年生です。
野球と釣りが大好き、アウトドア派の高校生で、まちのイベントにはよく顔を出しています。
人と話すのは大好きなので、もし見かけたらぜひ声をかけてください。
どうぞよろしくお願いします。
さて、あっという間に秋が過ぎ、本格的な冬を迎えようとしているこの頃ですが、今回は秋の話をしようと思います。
秋といえば、食欲の秋、スポーツの秋、なんて言ったりしますが、みなさんは〇〇の秋、何が当てはまりますか??
出石好きの僕にとって秋といえば、祭りの秋という感覚があります。
10月には秋まつり(喧嘩だんじり)、
11月には出石町城下にてお城まつりが開かれます。
今回は10月に行われる僕の1番大好きな祭、喧嘩だんじりについてお話したいと思います。
「だんじり」と聞いて、みなさんはなにを思い浮かべるでしょうか。
大阪岸和田のだんじりでしょうか。
それとも豊岡の人は豊岡や城崎のだんじりが思い浮かんだ方もいるかもしれません。
まず、出石のだんじりは一般的な山車や神輿にある屋根や彫刻、きらびやかな装飾などはなく、担ぎ棒 4 本の上に 4 本の柱を立てしめ縄を巻いた、とてもシンプルな作りです。
そして、一般的なだんじりと大きく違うことは、出石はだんじりをぶつけ合って勝敗を争います。
ふたつのだんじりを勢いよくぶつけ合うことを練り合いと呼び、その迫力は岸和田のだんじりにも匹敵すると、僕は思っています。
小学生までの子どもたちは“子どもだんじり”に全力を注ぎ、大人のだんじりの練り合い当日の朝、各区の子どもだんじりが大人より一足先に大手前に集い、大声で掛け声をあげながらだんじりを運行し、午後からの大人のだんじりを勢いづかせるのが子どもの役割なのです。
実際に出石のだんじりを見ると、他の地域でやっているお祭りとは雰囲気が違うことがわかると思います。
喧嘩です。漢同士の喧嘩。迫力がないわけありません。
出石の漢達は毎年だんじり祭に命を懸けています。
祭当日の何ヶ月も前からだんじりに使う竹を切りに行き、稲刈りをし、しめ縄をつくり、太鼓の練習もし、各地区で最高のだんじりを作って、10 月の第2日曜日に出石城の大手前広場に集まります。
そもそも出石の喧嘩だんじりは、江戸時代中期に五穀豊穣を祝って始まったといわれており、豊岡市出石町の諸杉神社、石部神社、伊福部神社の氏子たちがだんじりを担いで町内を練り歩き、大手前広場に集合。最後に全長約 17mのだんじりをぶつけ、つぶしあう「練り合い」を行うというものです。
昔は、だんじり同士が大手前に向かう道中に遭遇すると、その場で練り合いが行われていたそうです。
練り合いのルールはとてもシンプルで、互いのだんじりをぶつけ合い、だんじりの上に立てられた 4 本の柱を破壊した方が勝ちです。早ければ 1 回目のぶつかり合いで決着がついてしまうので、片時も目が離せません。
また、地区ごとにだんじりの大きさは異なっており、公平を期するために同規模のだんじり同士が対戦するようになっています。
ここで全 11 地区のだんじりを紹介します。
①八木区(やぎく)
②本町区(ほんまちく)
③田結庄区(たいのしょうく)
④伊福部区(いふくべく)
⑤小人区(こびとく)
⑥福住区(ふくすみく)
⑦宵田区(よいだく)
⑧松枝区(まつがえく)
⑨鍛冶屋区(かじやく)
⑩寺区(てらく)
⑪川原区(かわらく)
です。
そして対戦カードは、
①八木区 vs 本町区
②田結庄区 vs 伊福部区
③小人区 vs 福住区
④ 宵田区vs 松枝区
⑤寺区vs 川原区
(対戦順)
※鍛冶屋区は当日対戦相手が決まります。
全 6 カード、それぞれアツい練り合いが行われます。
掛け声は、「さーどっこい」「あーどっこい」。
声を上げながら全力でだんじりを持ち上げます。
そこで、見応えあるカードを、ピックアップしてご紹介します。
まずはなんといっても祭の大トリで、1 番の見どころと言ってもいい、
11 地区の中で 1 番だんじりが大きいもの同士の寺区vs 川原区 です。
なんといっても、激しいぶつかり合いはもちろん見応えがありますが、黒の法被の寺区、赤の法被の川原区の対決は写真映え間違いなしです。
大きなだんじりが凄いスピードで相手に向かっていくのは、息をすることも忘れるぐらい見入ってしまいます。
だんじりを持ち上げる(のし上げ)の瞬間がシャッターチャンスです。
両区の力比べも迫力があります。
そしてもう1つ。自分の中で寺区 vs 川原区の勝負に匹敵するぐらい、この地区の勝負にハズレなし。と自信を持って言える地区を紹介します。
それは、松枝区です。
松枝区は寺区、川原区に次いで3 番目に大きいだんじりです。
緑の法被には背中に龍の絵が刻まれています。
松枝区以外の区は全て法被の背には「祭」の文字や区の名前が刻まれていますが、松枝区のみ龍の絵が刻まれています。
とてもかっこよく、このお祭は各区の法被の特徴を見て回ってもおもしろいかもしれません。
松枝区の特徴はこれだけではありません。
松枝区の 1 番の強みは、はっきり目に見える形で勝負を決めてくるところです。
どっちが勝ったのか分からない勝負も多い中、松枝区は完全に相手の4本柱を折り、観客にはっきりと結果を魅せてくれます。
一度も喧嘩だんじりを見に来たことがない人はこちらをクリックしてみてください。
画面越しでも伝わる緊張感、大迫力が感じられると思います。
ここまで喧嘩だんじりの話をしてきましたが、僕のだんじりに対する想いは伝わったでしょうか?
ここ 2 年はコロナの影響で中止となっていてだんじり祭が恋しいですが、みんなでまた大声を出して祭を楽しめる日までしっかり待ちたいです。