豊岡の学生たち#1「地域探究」
こんにちは、市民ライターの加藤丈太郎です。今回は豊岡の学生たち、ということで、題名のとおり豊岡に住み日々学んでいる学生たちの活動を取り上げます!今回はその1発目ということで、僕が在学している県立出石(いずし)高等学校(以下、出石高校)で行われている独自の活動をご紹介いたします!
地元に学び、地元を見つめ直す「地域探究」
出石高校は地域に密着した学校で、これまでも様々な教育活動を行ってきました。市内の他の高校でもテーマを設定して 研究に取り組む「探究授業」を行っているところもありますが、出石高校では出石に特化した内容で授業を行っています。
探究授業では、高校生の視点から地元を見つめ直し、地元が抱えている課題の解決策を高校生なりの考え方で見出していくことが求められ、図にあるように6つのテーマを探究していきます。
・出石焼(焼き物、陶磁器)
・観光コンテンツ(観光サービス等)
・永楽館(伝統芸能、歴史)
・町家再生(伝統的な構造)
・観光PR、広報(観光の宣伝等)
・出石そば(歴史・そば打ち体験)
どのテーマも出石ならではで、決められたこれらのテーマに沿って班に分かれ、特徴や歴史、今抱えている課題を調べ、班ごとに解決策を練っていきます。
授業内の活動について
1学期初回の授業では、前・現校長がオリエンテーションを行い、地域探究ではこれからこういう内容を学んでいく、地元を見つめ直す、と説明。
オリエンテーション後はテーマごとに6つの授業が行われました。
また、それぞれのテーマの歴史について学び、実際に外に出て実物を見学したりすることもありました。
例えば、出石焼(町内で製造されている陶磁器)の授業では、最初に出石焼の歴史や製造法を学んだあと、原料である「柿谷陶石」の採石場へ行きました。
また、出石そばの授業では、町内の蕎麦屋に集合し、皆でそば打ちを体験・試食。(僕は蕎麦アレルギーの為、学校で留守番していました…笑)
他にも、近畿最後の芝居小屋・永楽館の授業では実際に永楽館へ出向き、廻り舞台やせり等、独自の舞台装置の体験もしました。
このように、高校の校舎内だけでなく、町全体が学舎となっているのです。
講師の方々には、全員ボランティアで協力していただいており、我々学生のために授業を計画してくださっています。
その熱意に生徒が呼応し、楽しみながらも真剣に授業を受けています。
やるときはやるのが、出高生(いずこうせい=出石高校の生徒)のいいところ。
2学期も終盤に差し掛かり…
さて、2021年も間もなく終わろうとしています。
地域探究では、2学期からは6つの班に分かれて活動を行っています。
僕はその中の「町家再生」班に所属しており、具体的な活動の流れとしては
・実際に町内にある空き家を見学
・空き家の再生案を地域の建設業者の方を交えながら考案
→空き家を買い取ったオーナーに僕らの案をプレゼン
…といった感じです。
一見とても難しい課題に見えますが、僕らなりの考えでしっかりと活用案をまとめ、発表に向けて資料作成・発表準備を行っています。
3学期には授業の総まとめをする予定ですが、それについてはまた別の機会に書こうと思います!
僕らの考えが、出石の未来を切り拓けるように!