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豊岡市中央町にギャラリーができました

 

こんにちは!

豊岡市で家具と木彫の工房「2B works」をやっている美藤圭です。

詳しくは、市民ライターの岡村直昭さんに書いてもらっているこちらの記事をご覧ください。

 

この度、私は豊岡市中央町にギャラリーをオープンしました。

名前は& gallery(アンドギャラリー)。

 

豊岡で仕事を始めて3年が経ち、いろんなところで展示をしましたが、

豊岡で大きな作品を展示できる場所は少なく

特に立体となると難しい…

 

展示や企画を思いついた時に気軽に使える場所が欲しい…

雰囲気のいい古民家で展示したい…

そんな思いで物件を探していたところ、

地元の建築事務所さんからこの物件を紹介していただきました。

 

袖長建設

 

これからは展示やワークショップを通じていろんな方と交流が出来るような場所にしたいと思っております。

 

 

 

子ども医院がギャラリーに!

 

なぜこの物件を選んだのか。
それはこの小窓でした。

玄関を入るとあるこの小窓。
入口とは別にインターホンも付いてます。

 

改修前はセロテープや押しピンの跡もあり、

受付だった名残を残していました。

 

ここは以前、安東(あんどう)医院という子ども病院でした。
10年前まで二代に渡って運営されていました。

お父さんの医院を継いだ息子さんが亡くなられたあとは

医院をやめ、しばらく住居として使われていましたが、

いよいよ家の管理もできなくなって手放すことにしたそうです。

 

小さな中庭があったり、昔の建具も残っていたり、

見れば見るほどこの物件が気に入りました。

 

 

 

 

 

 

ただ、築90年ということもあり、

屋根や床が痛んでいたり、耐震補強も必要でした。

畳を取っ払い、土間にしたり、

昔の名残は残しつつ、最低限の改修をしてもらいました。

 

 

 

二階の襖、壁、押し入れはすべて取っ払って…

 

 

畳敷きだった床はすべて落として…

 

 

 

 

 

フローリングの広い一間になりました。

 

 

鬱蒼としていた庭は…

 

 

掃除すると立派な庭石が出てきたのでそのままに。

 

5月11日オープンを迎えて

 

 

改修も無事終わり、5月11日に無事オープンしました!

最初の展示は僕と奥さん(写真右側)の二人展でした。

 

あ、ちなみに奥さんは絵画を描いています。

知り合ったきっかけも東京でのグループ展だったんですよ。

 

 

 

 

 

5月11日〜13日までの3日間だけの開催でしたが、

来客数60人と初めてにしては大盛況でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

飛んでる市民ライターの神野さんもお子さんを連れてきてくれましたよ。

 

 

お客さんが語ってくれる建物の歴史

 

来場してくださった方は近所の方や遠方の方、年齢層も様々でしたが、

その中でも印象的だったのが、昔この医院で診療を受けたことがある方々でした。

 

「私もここで昔診てもらったんで。」

「待合室がこのへんにあったなぁ。」

「待合室は畳だったやんなぁ?子どもはじっとしてないから畳でゴロゴロしていて、呼ばれたらあの診察室に入るんだけど、先生が丸いドーナツ型の反射板を頭につけていたよ。」

「そうそう、ここで受付して、この台で薬をもらってね…」

「家から遠いけど、ここしか診てもらえなくてわざわざ通ってたんですよ!」

入り口や内装はかなり変わっていますが、

小窓に惚れてこの物件に決めたので

もちろん小窓のある診察室はほぼそのままで残しております。

みなさんブワッと記憶が甦ったようにいろんな思い出を語ってくれました。

 

 

 

ギャラリーをオープンしてから近所の方にも挨拶して周りました。

 

その時お隣さんから面白い情報を聞きました。
「おたくとはお隣なんだけど、おたくとうちでは中学校が別々だったんだよ。豊岡小学校を卒業したらうちは北中学校、そちらは南中学校。ちょうどここが校区の境目なんだよ。」

えー!こんな中途半端なところで!?
中学校の移転等の諸事情により、同じ小学校に通っていても、中学校へ進学すると別々になってしまうというこの地域。

全国的にもめずらしいことだそうです。

 

そしてなんと!

ここの元の家主である牧野(旧姓 安東)さんも来てくださいました!

自分の家が変わった姿を見るのが辛くてしばらく来るのを避けていたそうですが

6月に寄ってくださり、いろいろな思い出話をしてくださいました。

 

昔住んでいた頃は、斜め向かいに魚屋さん、お隣はタバコ屋さん、お向かいはテーラー、あとベビー服の店もあったんだよ。

子ども病院だったから診察に来た子が障子をよく破いてね。

休みの日は障子貼りを手伝ったりしたんだよ。

 

 

たくさんお話を聞いていて、

何よりも嬉しかったのは、

「玄関も受付も、階段、柱…思い出を残しながら改装してくれてありがとう。」

という言葉でした。

 

僕自身、古いものが好きです。

新しいものは便利で綺麗ですが、古くから何十年も残っているものは新しく作れません。

ある程度内装の解体が進んだ時に、壊してしまうのはもったいないと思い、設計士さんと相談して色々残してもらった結果でした。

 

これからの活動

 

 

第一回の展示ではオープニングイベントとして、

初日の夜に音楽家のやぶくみこさんが

即興音楽を演奏してくださったのですが、

音の響きがとてもよく、この場所をとても気に入ってくださいました。

 

ということで、

第二回は音楽家やぶくみこさんの演奏会が7月14日に開催が決まりました!

詳細はfacebook等で告知します。

 

これからもいろんな企画でいろんな方々と交流していきたいと考えています。

お楽しみに!!

 

& gallery

〒668-0033 兵庫県豊岡市中央町5-31

 

※イベント以外の日は閉まっております。

御覧になりたい方は下記までご連絡ください。

tel. 080-1450-9683

美藤

 

 

 

この記事を書いた人

美藤 圭

クリエイター(自営)
高校卒業後、「ものづくりで飯が食いたい」と思い、飛騨高山へ。
設計事務所、家具工房、家具メーカーを経て、2015年地元豊岡にて家具と彫刻の工房「2B works 」を開業。

趣味はボーッとする事と寝ること。

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