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夏の但東を親子で満喫!50万本のひまわりと、モンゴルの暮らしを体験する一日

夏休み、子どもたちとどこへ行こう。毎年やってくるこの悩み。

そんな夏のお出かけ先におすすめしたいのが、豊岡市の東側に位置する但東町です。

豊岡に移住してから、わが家が毎年楽しみにしているイベントがここにあります。

「たんとうひまわりまつり」です。

 

今年は、ひまわりまつりを楽しんだあと、日本・モンゴル民族博物館へ。

ひまわり畑を歩いて、とうもろこしをもぎ取り、森の中で風鈴の音を聞き、そのあとはモンゴルの暮らしを体験する。

子どもと一緒に、夏の但東町を一日楽しんできました。

50万本のひまわりの中へ

たんとうひまわりまつりの会場に到着すると、目の前に広がるのは一面の黄色。

その数、約50万本。

 

背の高いひまわりの間を子どもたちが進んでいくと、あっという間に姿が隠れてしまいます。

 

▲ひまわりの後ろ姿を見ていたら、学生時代の全校集会を思い出すのは私だけ・・?

ひまわりに囲まれながら歩いたり、写真を撮ったり。それだけでも夏らしい時間ですが、わが家が毎年ここへ来る目的は、実はもう一つあります。

シルクコーンのもぎ取り体験です。

とうもろこし嫌いの息子とシルクコーン

実は息子はとうもろこしが苦手です。ところが、但東町のシルクコーンだけは別。

毎年ここでのもぎ取り体験を楽しみにしています。

畑に入って、自分で「これ!」と選んだ一本を両手でしっかり握ってもぎ取ります。

 

シルクコーンは、その名の通り実が真っ白なとうもろこし。

もぎたては生で食べることができ、糖度は18度ほどにもなり、メロンにも匹敵する甘さなのだそう。

収穫したばかりのシルクコーンをその場でカットしてもらうと、子どもたちは畑の中でそのままガブリ。

▲とれたてのとうもろこしを生でガブリ!!おかわり~がとまらない。

普段はとうもろこしを食べない息子も、この時ばかりは夢中でかじります。

自分で畑に入って、自分で選んで、自分でもぎ取って、その場で食べる。

子どもにとっては食べ物そのものだけでなく、そこまでの体験も含めて「おいしい」なのかもしれません。

我が家にとってはひまわりを見ることと同じくらい、この体験が毎年の楽しみになっています。

▲ヒゲが茶色のシルクコーンが食べごろだよ!!と教えてくれた霜倉さん

ブランコに揺られながら、チリン、チリン

ひまわり畑を楽しんだあとは、畑の奥にある「たんとうノ森」へ。

木々の間には、但東町のお隣・出石町で作られた出石焼の風鈴がずらりと吊るされていました。

 

チリン、チリン。

風が吹くたび、森の中に風鈴の音が響きます。

真夏のひまわり畑を歩いたあとの、木陰の涼しさ。

子どもたちはブランコに揺られながらしばらく風鈴の音を聞いていました。

▲風鈴の音に囲まれてゆったりとブランコ

そして、せっかく但東町まで来たなら、もう一か所、親子で立ち寄ってほしい場所があります。

但東町に、なぜモンゴル?

続いて向かったのは、日本・モンゴル民族博物館

大きな馬と騎馬像が目印です。

 

ここへ来るとまず気になることがあります。

「なぜ豊岡市の但東町に、モンゴルの博物館があるんだろう?」

その始まりは、今から40年ほど前にさかのぼります。

当時の但東町は過疎化が進み、「この町ならではのものをつくりたい」と町おこしに取り組んでいました。

そんな中、1985年に大阪外国語大学(現在の大阪大学)でモンゴル語を学んでいた学生たちが但東町を訪れます。

この出会いが、但東町とモンゴルをつなぐ最初のきっかけになりました。

学生たちとの交流から始まったつながりは、その後、モンゴル国政府関係者が但東町を訪れたり、但東町からモンゴルへ友好訪問団を派遣したりと、少しずつ大きくなっていきます。

そしてもう一つ。
モンゴルの民具や民芸品を数多く所有していた金津匡伸さんとの出会いがありました。

当時、但東町は町おこしのために「ほかにはない文化施設」をつくりたいと考えていました。一方、金津さんも自身のコレクションを生かした資料館の構想を持っていました。

そこで金津さんが資料を但東町へ寄贈し、但東町へ移住。

町おこしを模索していた但東町とモンゴルとの交流、そして貴重な資料との出会い。この三つが重なって、1996年に日本・モンゴル民族博物館が誕生しました。

「どうして但東町にモンゴル?」

最初は少し不思議に思う組み合わせですが、その背景を知ると一つの出会いが次の出会いにつながって、今の博物館になったことが分かります。

恐竜から始まった、わが子のモンゴル体験

とはいえ、子どもたちが最初からモンゴルの歴史や文化に興味があったわけではありません。

わが子はただいま、恐竜にどハマり中。

館内に入ってまず反応したのも、恐竜の展示でした。

「恐竜いる!」

まず興味を持ってくれたことに、親としてはホッとします。

 

▲施設の方に館内をガイドしていただきました。

そこから館内を進んでいくと、モンゴルの歴史や遊牧民の暮らし、民族衣装などさまざまな展示が続きます。

 

 

▲展示の前に集まり、モンゴルの暮らしについて話を聞く子どもたち

展示を見るだけでは分からなかった道具の使い方やモンゴルの人たちの暮らしについて教えてもらうと、子どもたちも「これは何?」「どうやって使うの?」と興味津々。

実際に使われてきた道具や資料を目の前にしながら、その背景にある暮らしや文化まで知ることができる。モンゴルをほとんど知らなかった子どもたちの「これ、何だろう?」が、次々と広がっていきました。

事前に予約し、当日案内できる方がいる場合は、館内を詳しくガイドしていただくこともできるそうです。

見るだけじゃない。モンゴルの暮らしの中へ

日本・モンゴル民族博物館のおもしろさは、展示を見るだけではありません。

館内には、モンゴルの遊牧民が暮らす移動式住居「ゲル」が再現されていて、実際に中に入ることができます。

さらに、モンゴルの民族衣装「デール」を着ることもできます。

子どもたちはそれぞれ気に入ったデールを選んで着ると、そのままゲルの中へ。

テーブルを囲んで座ったり、置かれている道具を手に取ったり。いつの間にか見学しているというより、そこで暮らしている人になったように遊び始めました。

 

今回、館内で子どもたちが一番長く過ごしたのも、この場所でした。

「そろそろ次に行こうか」と声をかけても、なかなかデールを脱ぎません。

ゲルから出てきたと思ったら、また中へ。

そして、すっかりこの場所が気に入った子どもたちから、

「今日、ここにお泊まりしたい!」

という言葉まで飛び出しました。

もちろん、博物館に展示されているこのゲルに泊まることはできません。

 

ところが、今回施設の方に案内していただく中で、ちょっと驚くことを教えてもらいました。

なんと、ゲルそのものを借りることができるそうです。

貸し出されるのは解体された状態のゲルで、自分たちで部材を組み合わせて一から組み立て、使い終わったら自分たちで解体します。

組み立てるのはかなり大変そうですが、家族や仲間と力を合わせて、本物のゲルを自分たちの手でつくる。

それだけでも、一生忘れられない体験になりそうです。

「ここに泊まりたい」と言っていた子どもたち。

いつか今度は、自分たちの手でゲルを組み立ててみるのもおもしろそうだなと思いました。

子どもの頃に出会った『スーホの白い馬』と再会

懐かしい物語に出会いました。

『スーホの白い馬』です。

日本の小学校で長く国語教材として使われてきた、モンゴルを舞台にした物語です。

羊飼いの少年スーホと白い馬との出会い、大切な白い馬を権力者に奪われる理不尽さ、そして深い悲しみの先に馬頭琴が生まれる物語。

「かなしい」「くやしい」「許せない」。

そんなさまざまな感情を子どもたちが考えることのできる物語として、長く読み継がれてきました。

わが子たちはまだ学校で「スーホの白い馬」を習っていません。

館内には「スーホの白い馬」の物語を楽しめる展示があります。
物語に合わせて絵のパネルが一枚ずつ明るくなり、機械から朗読が流れる仕掛けです。

子どもたちは、次にどの絵が光るのかを追いながら、じっと物語に耳を傾けていました。まだ知らない物語なのに、気づけばすっかり絵本の世界へ。

白い馬とスーホに何が起こったのか。そして馬頭琴はどうして生まれたのか。

教科書で出会うよりひと足先に、モンゴルの文化に触れながら物語の世界を体験する。そんな「スーホの白い馬」との出会い方ができるのも、モンゴル博物館ならではだと思います

▲馬頭琴の美しい音色に聞き入り、物語が終わってからもしばらく動かない子どもたち

▲物語で出会った馬頭琴を今度は自分の手で。

館内には、実際に馬頭琴を手に取って音を鳴らせるコーナーもあります。

子どもたちは弓を手にすると、「どうやって弾くの?」と見様見まねで何度も音を鳴らしていました。

私自身これまでギターやベースをはじめ、いろいろな楽器に触れてきました。
でも、馬頭琴の音にはほかの楽器とは少し違うものを感じます。

美しい。でもどこか切ない。

弦楽器なのに、私にはまるで人が歌っているように聞こえることがあります。音が揺れたり、伸びたりする中に、人の声のような息遣いを感じるのです。

だからなのか、馬頭琴の音を聞くと、いつも胸の奥をぎゅっとつかまれるような気持ちになります。

子どもたちが実際に馬頭琴に触れている姿を見ながら、改めて私はこの音が好きなんだなと感じました。

▲ラクダを間近で見たり、民族衣装を着たり。子どもたちは最後まで夢中で館内を楽しんでいました。

夏の但東を一日楽しんで

ひまわりを見て、とうもろこしを採って、博物館へ。

 

子どもたちはひまわり畑を歩き、自分でもぎ取ったシルクコーンをその場でかじり、森の中でブランコに揺られながら風鈴の音を聞きました。

博物館では『スーホの白い馬』の物語に夢中になり、馬頭琴に触れ、民族衣装を着たままゲルの中で遊んで、「今日ここに泊まりたい!」とひと言。

こうして振り返ってみると、なかなか振れ幅のある一日です。

土の上を歩いて、自分の手でとうもろこしをもぎ取っていた子どもたちがそのあとにはモンゴルの民族衣装を着て、ゲルの中で遊んでいる。

しかも、それが遠くへ旅行した日の出来事ではなく、豊岡で暮らす我が家の夏の休日の過ごし方のひとつです。

海も山も畑も近くにあって、その土地で育てられたものを自分の手で収穫できる。そして少し車を走らせれば、地域と人との交流から生まれた博物館で、遠いモンゴルの文化にまで触れることができる。

そんな環境で子どもたちと休日を過ごせることも、豊岡で暮らしていて感じる良さのひとつです。

今年の夏「今日はどこへ行こう?」と迷ったら、親子で但東町まで足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

たんとうひまわりまつり&日本・モンゴル民族博物館の動画

山陰北近畿の魅力を発信されているインスタグラマーのまさかずさんが たんとうひまわりまつりと日本・モンゴル民族博物館を動画で紹介されています。 併せてご覧ください!

 

 
 
 
 
 
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この記事を書いた人

松原 寛子

豊岡市出身。
東京で歌手・ボイストレーナー・MCとして活動していた頃に、お笑い芸人だった夫と出会いました。
その後、双子を出産し、都会での子育てに奮闘する中で「やっぱり自然が身近な場所で子どもを育てたい」と思うように。

2024年5月、家族で「妻ターン」として豊岡へ帰郷。
久しぶりの地元での暮らしは、懐かしさと新しい発見の連続です。

このコラムでは、都会と豊岡の子育て環境の違いや、家族と過ごす中で感じた“豊岡での暮らしの豊かさ”を、等身大の言葉で綴っていきます。

誰かの背中をそっと押せるような、そんな記事を目指していきたいです。

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