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裏庭の渋柿の木

ずいぶん大きくなりました!

我が家の裏にある大きな柿の木。

約10年前に引っ越してきた時から元々植えてあったのですが、

最初の数年は全く実もならず。

渋柿とも甘柿とも分からなかったのですが、その後2~3年経った頃から

気付けば大きな柿がなるように。

 

とても美味しそうなので甘柿かと思い一口食べてみると…。

「渋っ!!」

残念ながら渋柿でした。

仕方がない…と数年は実がなっても放置していたのですが、

年々大きくなりたくさん実をつけるようになりました。

ちなみにこれは柿の花。

綺麗な白い花が咲きます。

 

その後こんな風に枯れてしまいます。

何かの病気にでもなってしまったのか…とドキっとしますが。

しばらくするとこんなに可愛い柿の赤ちゃんが顔を出しています!

暑い夏の間もほとんど水をあげることはありませんが、

ものすごい生命力で秋には立派な柿になります。

中にはこんな芸術的な実も。

ほったらかしの木なのですが、毎年あまりにたくさん実るので、

見かねた姫路に住む実家の両親が何年か前から干し柿にしてくれています。

秋になると柿を取るのも楽しみの一つに。

ちなみにこの辺りの方言では柿をとることを、

“ぼる”と言います。

「柿をぼる。」

“ぼる”と言っても万引きではありません。

“柿ぼり”は柿を収穫することなんです。

小さい頃から柿ぼり名人の長男。

プロ並みの手つきです。

収穫した柿は実家の両親の手に渡り、

ひとつひとつ丁寧に皮をむいて紐につるし、

南部の暖かい陽射しをたっぷり浴びて、

極上の干し柿となってまた我が家に帰ってきます。

愛情たっぷりのポテポテの絶品干し柿はとろける美味しさ。

お父さんお母さんありがとう。

多い時で約300個なった年もありました。(母調べ)

 

あまりにたくさんとれるので、ある年に近所の柿好きの方におすそ分けすると、

甘柿と交換してくださいました。

まさに“柿柿交換”。

甘柿は大好きな柿サラダや酢の物にして頂きました。

今年もたくさん実りそう!

そんな我が家の柿の木ですが、5月頃になると綺麗な緑色でピカピカした

それはそれは見事な葉をつけます。

綺麗だなぁ…と毎日眺めていたのですが、ある日ふと思い出しました。

 

「そうだ。柿の葉と言えば!!」

以前何かの持ちよりパーティーでとっても美味しい自家製の柿の葉寿司を

持参してくれていた人がいました。

同じ市民ライターで写真屋さんの京都出身・井垣真紀ちゃん。

そうなんです。身近に柿の葉寿司作り名人がいたのです!

早速柿の葉寿司教室を開いてもらうべくお願いしてみると

予想通りの快諾。仲間を集めて教室を開催してくれました。

柿の葉寿司教室開催!

まずは葉っぱを塩漬け。

何日か前から塩水に漬けておきました。

 

今回は“サバ”の柿の葉寿司。

ごはんを炊いている間に3枚におろして骨を抜き、酢サバに。

そして皮をめくります。

時間がないためこの時は塩さばで作りました。

(※普通のサバの場合は塩をしてから酢漬けにします。)

市民ライター仲間

偶然にも今回のメンバーは全員市民ライター。

横浜出身の田中友里絵ちゃんと大阪出身の今井奈津子ちゃん。

下準備を全て終え、ごはんが炊けるまでの間

少し時間が空いたので「なんか甘いもんでも食べたいなー。」

と呟いてみると。

出てくる出てくる甘いもん。

さすが。

いくつになっても女子は甘いもんが好きなんです。

 

ごはんが炊けたら酢飯にして、小さく握ります。

今回はサバ1匹でごはん2合半、計30個できあがる計算。

手を動かしながら口も良く動きます。

いくつになっても女子はおしゃべりも大好きなんです。

柿の葉にごはんを乗せて、スライスした酢サバを乗せて

クルっと巻いたらハイできあがり。

後は四角い箱に入れて重しをして1日おけば完成。

私にもできました!

柿の葉寿司なんて、作るものではなく買って食べるものだと思っていました。

こんなに簡単にできるとは驚きを隠せません。

名人ありがとう…。

できなかったことができるようになった達成感。

そして眺めるだけだった庭の木の葉で美味しいお寿司が作れると知った喜び。

 

こんな豊かな暮らしができるのも、ここに住んでいるからこそのこと。

生まれ育った場所とは全く違う町。そして知り合いが誰もいないこの地へ越してきた

私たちですが、気づけばすっかり慣れ親しみ日々を楽しく暮らしています。

 

そして今日も。

裏庭で風に揺れる緑の葉っぱを見ると、つい手にハサミとバケツを持って

柿の葉を摘み塩水にそっと漬けてみるのでした。

この記事を書いた人

桶生美樹

2000年10月、こども英会話の講師を辞めて魚市場で働く夫とミレニアム婚。生まれ育った姫路から大阪へと移り住む。2002年日韓ワールドカップ終了を機に、サッカーをこよなく愛する夫は大阪の魚市場を辞めて、実家が営む城崎温泉の魚屋を継ぐことを決意。夫婦で豊岡市へと移住することに。現在城崎温泉と日本海の美味しい魚にすっかり魅了され、魚介で四季を感じる暮らしをすっかり満喫中の3児の母。
(株)おけしょう鮮魚
お食事処 海中苑
☎0796-29-4832

http://www.okesyo.com/

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