MENU

豊岡でやりたいことが見つかる場所「豊岡市民プラザ」

こんにちは。市民ライターの田上敦士です。

以前「飛んでるローカル豊岡」編集部で移住者の皆さんに「このサイトで知りたい情報」についてのアンケートを行ってみたところ、かなり多かったのが「習い事やサークル活動についての情報を知りたい」という声でした。そこで今回は、豊岡駅前の「アイティ」7階にある「豊岡市民プラザ」をご紹介します。

豊岡駅前のランドマーク「アイティ」

豊岡市民プラザは、子育て支援・市民の文化活動・地域文化創造の拠点として2004年4月にオープンしました。客席250席の多目的ホール「ほっとステージ」に加えて、会議室やサークル活動の場として使える4つの市民活動室と3つの練習室、さらに天候に関わらず未就学児が遊べるふれあい広場や、だれでも自由に利用できる交流サロンもあります。

私がパーソナリティを務めているFMジャングルのスタジオもこの交流サロンの一角におかれています。いつも、ここで勉強している高校生の姿を眺めながら放送しています。

市民プラザの交流サロン。奥にあるガラス張りのブースがFMジャングルのスタジオです

オープン当初は豊岡市の施設だったため市の職員が管理・運営にあたっていましたが、「市民のための施設は市民自らの手で運営するのが望ましい」という考え方に基づいて、2013年からは新たに設立されたNPO法人「コミュニティアートセンタープラッツ」が指定管理者として運営しています。このNPO法人の代表理事も務める、豊岡市民プラザの岩﨑孔二館長にお話を伺いました。

岩﨑孔二館長

岩﨑館長「阪神・淡路大震災が起きた1995年は『ボランティア元年』とも言われ、この年を境にさまざまな形での市民活動が活発になってきました。豊岡市でも市民活動の拠点となるような施設ができないかということで、ちょうど空きスペースができていたアイティの7階に作ることになったんです。ここは『市民の学習や文化活動の場』『雨や雪が降っても子どもたちが遊び、他の子と出会える場』『まちづくりやボランティアの活動を支援する場』といった役割を持っていますが、それらを一つの場所に集約することで、横のつながりができて新たな活動の広がりも生まれる、というのがねらいでした。」

アイティのエレベーターを7階で降りると、目の前に市民プラザの受付が

豊岡市民プラザの機能①「貸館業務」

豊岡市民プラザの機能は、3つあります。
まずは「場所の提供」、つまり貸館業務です。

岩﨑館長「ほっとステージでは、いろんなイベントが行われています。コンサートや、ピアノ・バレエなどの発表会、講演会、ここで結婚式をされた方もいらっしゃいます。市長選の際には公開討論会も行われました。コンサートホールとしては市民会館もありますが、あちらはキャパが1000人を超える大きなホールです。一方でここは250人規模ですので、商業的なコンサートには向きませんが、市民の方に気軽に使っていただける施設となっています。コロナ禍になる前には稼働率が70%を超えていました。地方都市のホールとしてはかなり高い数字だと思います。」

ほっとステージ

岩﨑館長「会議室・練習室では各種のサークル・習い事の他、展示販売なども行われています。会議室はガラス張りで、中で何をやっているのかが部屋の外からも見える作りになっています。防音設備のある練習室もあるので、音楽活動もできます。コロナ禍になって活動も若干減ってはいますが、今でも書道や短歌、篆刻(てんこく:判子を彫ること)、ヨガ、楽器のサークルなどが活動をされています。」

練習室の窓からは豊岡市街が一望できる

ガラス張りの会議室の手前には「光庭」と呼ばれる吹き抜けが

豊岡市民プラザの機能②「自主事業」

豊岡市民プラザのもう一つの重要な機能は、「自主事業」です。

岩﨑館長「演劇を中心に、いろいろな形で市民と一緒に作り上げる自主事業を行っています。一番代表的なものは、『市民演劇プロジェクト』ですね。プロの演出家や役者さんと市民が一緒になって作品を作り上げていくプロジェクトです。2020年には南河内万歳一座の内藤裕敬さんの作・演出でオリジナル劇『豊岡かよっ!』を上演しました。2021年からは『OMS戯曲賞』を受賞した作家さんに書き下ろしていただくことになり、2021年には高橋恵さんの『村を育てる』を内藤さんの演出で上演しました。」

「豊岡かよっ!」は2005年に合併によって誕生した新・豊岡市の市名決定をめぐる物語、「村を育てる」は但東出身の教育者・東井義雄氏をテーマにした作品で、一般公募で選ばれた市民の皆さんがプロの役者さんとともに演じるという、まさに豊岡に根ざした演劇プロジェクトです。

「市民演劇プロジェクト」の公演

岩﨑館長「市民演劇プロジェクトは公演の都度メンバーを募集する形なのですが、それとは別に通年で活動する『演劇ファクトリー』という劇団も結成しました。現在、高校生から70代まで幅広い年齢層の市民およそ25人が劇団員として登録しています。劇団としての公演のほかに、その他の演劇公演にも参加されています。また、出演者だけではなくて、舞台技術のスタッフを養成する講座も実施しています。この他にも、舞踏公演や朗読劇、演劇ワークショップなど、様々な形のプログラムを実施しています。」

自主事業は演劇だけではありません。地元のアマチュア落語家たちが芸を披露する「プラザ寄席 ふれ愛亭」(年2回開催)、高校生バンドやダンサーが活躍する「U18 MUSIC FESTIVAL」(年1回開催)、月に1度入場無料で開催される「サロンコンサート」など、幅広いイベントが開催されています。

岩﨑館長「サロンコンサートには、市民プラザで活動している音楽サークルをはじめ、地域で音楽活動をしているみなさんが出演されます。出演にあたって審査などはなく、どなたにも発表の場を提供しています。ただ、現状では半年以上先まで出演予定が埋まっている状態です(笑)」

サロンコンサート

豊岡市民プラザの機能③「地域活動の支援」

そして豊岡市民プラザのもう一つの機能、それは「地域活動の支援」です。

岩﨑館長「市民活動として何かを始めようという方が、どうやってNPO法人を立ち上げたらいいか、立ち上げたNPOをどう運営していくかなどの相談に乗ったり、セミナーを開催したりしています。また、NPOとNPO、行政とNPOなどのつながりをコーディネイトする「中間支援活動」にも取り組んでいます。事務室自体もワークステーションとして、パソコンやコピー機、ロッカー、印刷機などを使っていただけるようにしています。(※非営利の市民活動に限り使用可)」

なお、同じアイティの4階に、子育て支援や市民交流の場としての総合拠点施設が間もなくオープンします。これに伴い、現在7階にある「子育て総合センター」が4階にお引越しして、新たに「子育てなんでも相談室」も誕生します。
また、現在豊岡健康福祉センターにある、子どもの不登校に関する悩みや子育て家庭が抱えるさまざまな課題についての相談に応じる「こども支援センター」が7階に移転してくることになっています。「子育て総合センター」と合わせて、子育てについてのあらゆる機能がアイティに集結することになります。

現在の子育て総合センターにある「ふれあい広場」

最後に、岩﨑館長から豊岡市民の方や移住を考えている方へのメッセージです。

「この豊岡の町に住んでいる方に、豊岡ならではの生きがいを見つけていただくお手伝いをできればと思っています。趣味でも、市民活動でも、何かやりたいことがある方は、ぜひ一度ここに来ていただいてご相談ください!」

豊岡市民プラザのイベントカレンダーや自主事業の詳細は、ホームページからご確認ください。また、サークル活動などについては豊岡市民プラザの総合事務室にお問い合わせください。

【豊岡市民プラザ】 豊岡市大手町4-5アイティ7F
総合事務室 TEL : 0796-24-3000 FAX : 0796-24-3004
ホームページ http://platz-npo.com/index.html
開館時間 9:00~22:00(事務室の対応は17:15まで)
火曜日休館(祝日の場合は翌日休館)

この記事を書いた人

田上 敦士

城崎生まれ。大学進学で上京し、大阪のテレビ局に就職して30年余り。早期退職して2020年に但馬に帰ってきました。
合同会社TAGネット 代表(といっても、社員は私だけです)

http://www.tag-net.work

この記事を読んだ人にオススメ!

ホーム 暮らし 豊岡でやりたいことが見つかる場所「豊岡市民プラザ」