わが家のぬか漬け生活

ぬか漬け生活はじめました!

夕方息子と海辺まで犬の散歩へ。泳ぐつもりではなかったけれど穏やかな海を見て思わず飛びこんでいた次男。

豊岡に越してきて、魚介から四季を感じる暮らしを始めて18年。海の側で暮らし、食べ盛りの10代×3人の子育てをしながら魚屋で働く桶生美樹です。

子どもたちの成長と共に年々食費がかさんでいく中、最近我が家の食卓でちょっとした変化が現れました。きっかけは、ある1冊の本との出会いです。

一からぬか床を作るのは手まひまがかかるので、最初は市販のぬか床で気軽にはじめましょう!

とある新聞社で記者をされていた女性が退職を機に冷蔵庫を手ばなし、余分なものを一切処分してミニマルな暮らしを始める…というもの。

本の中で食品の長期保存法として紹介されていたのがぬか漬けでした。それが本当においしそうで!彼女の台所には、ぬか床と塩、味噌、醤油、油など数種類の調味料しかありませんが、それでも「おいしくておなかがいっぱいになる幸せな料理がいくらでも作れる」というのです。しかも支度は10分、1食200円。レシピ本がなくてもバリエーション豊かな最強料理の数々が作れるのだとか。

これはもうやってみるしかありません。結婚生活20年。ぬか漬け歴は過去に2ほどありますが、いずれも長続きせずにすぐに挫折。今回は3度目のなんとか…ですが、本を熟読し満を持しての再々挑戦です。

こうして我が家のぬか漬け生活がハジマリました。

野菜はこちらで調達します!

“たじまんま”とは、JA但馬のファーマーズマーケットのこと。「但馬の大地で採れた特産をまるのまんま、そのまんま取り扱う」という意味がその屋号に込められています。

ぬか漬けに使用する野菜は、こちらのたじまんまさんで購入します。

登録すれば誰でも参加できる地場産農畜産物の販売施設で、出荷者さんは商品を施設へ直接納品します。生産者さんにとっては作るよろこび、消費者にとっては新鮮な品を購入できる安心感。お互いに満足できるそんなマーケットです。

うちのお店の、「おけしょう鮮魚」からもお刺身や手づくりのお惣菜を出荷しています。

たじまんまからの帰り道

たじまんまの周辺は四方八方を田んぼに囲まれているため“六方田んぼ”と呼ばれています日本海の幸や但馬牛も美味しい但馬ですが、お米やお野菜も本当に美味しいです。

野菜のラベルには生産者さんの名前が書いてあります。時にはご近所さんや知人の名前も。

美味しい野菜と出合った時は、生産者の名前を覚えておき、次回もその方が作った野菜を買うことがあります。お会いしたことはないですが、ひそかにファンの生産者さんが数名います。

ぬか漬けでおいしい食卓

ぬか漬けというと、そのまま食べるお漬け物のイメージですが、漬けたものにひと手間加えると立派な“おかず”として堂々と食卓に並びます。

それではここから我が家ではじまったぬか漬け生活を一気にご紹介します。

そのまま食べる“お漬けもの”

まずは定番の“キュウリと茄子”は言わずもがな。炊きたてのごはんと一緒に食べるとお箸が止まりません。そして意外とおいしいのはミニトマト!

鈴なりのトマトは鈴なりのまま漬けてみました。程よい酸味と熟したトマトの甘味がマッチして、初めて食べるその絶妙な味わいに感動。

意外といえばこちらも。ゆで卵のぬか漬け。程よい塩味がつくのでそのままパクリ。

ぬか漬けは冷蔵庫がない時代からある保存食で腐りにくいため、お弁当にも大活躍。毎日のお弁当作りにおいて、ぬか漬けが一品あると朝は「詰めるだけ」なのがうれしい&大助かり。

オクラもぬか漬けに。我が家では透明のタッパーに入れて保存しています。冷蔵庫に入れず常温で保存していますが今のところ腐ることなく毎日元気に発酵してくれています。

ぬか漬けは毎日かき混ぜるのが大変!…というイメージですが、毎日はかき混ぜていません。毎日食べると飽きてくるし、しっかり漬かった方が美味しいですし。…と言うのは言い訳で、23日の間忘れてほったらかしになっていることも。

枝豆だってぬか漬けに。こちらは茹でて冷ましてから漬けました。細かいものを漬ける時は、ぬか床からあげる時発掘しやすいように、キッチンペーパーでくるんで漬けています。

 

枝豆が濃厚でチーズのような味わいに!ワインが飲みたくなります。

少しアレンジを加えた“あえるだけレシピ”

著者によると、オリーブ油と胡麻油はぬか漬けにピッタリ!とのこと。早速いろいろと試してみました。

こちらは種ごと漬けたピーマンに鰹節&胡麻油をたらり。種もずるずるっと食べられておいしい!

なすびは茗荷、大葉を加えて胡麻&胡麻油で。

ぬか漬けの王道の大根。

もずくが美味しい季節なので、刻んだ大根のぬか漬けともずくを一緒に。胡麻、胡麻油、お醤油をポトリで味を整えます。

キュウリも同じくもずくと共に。

人参は皮ごと漬けました。たっぷりの葱と黒えごまにいつもの胡麻油たらりで。

忙しい冬には電気自動調理器が活躍する我が家ですが、ぬか漬けはもはや古式自動調理器。放っておくだけで勝手に発酵調理してくれて、おいしい上に安価でしかも体にも良いという万能調理法。冷蔵庫がない時代の人々の秀逸な知恵に脱帽です。

万願寺とうがらしは干し大根おろしと一緒に。

大根をそのままゴロリと放置しておくと、干し大根になります。こうしてからおろすと甘味が増すと先の本に書いてあったので試してみました。

確かに。ふにゃっとなって少しおろしにくいですが干すことで旨味が凝縮されて甘くなっています。以来、我が家の床には常にしわしわになった大根がゴロリ。

ぬか漬けの話をすると、「私もしているよ!」という方が結構おられます。そんな方とはぬか漬けの情報交換。長芋が美味しいと聞いて早速やってみました。

1センチほどの厚さにカットし皮ごと漬けました。皮もおいしく食べられます。黒えごま、葱&胡麻油たらりで。

さらに手をくわえた“ぬか漬けのおかずレシピ”

トマトはぬか漬けにすると皮がツルンとむけます。

もちろんそのまま冷やして丸ごとガブリ!も絶品なのですが…。

フレッシュバジルがあったのでぬか漬けトマトのカプレーゼにしてみました。もはやぬか漬けでなくてもいいのでは…?と言われそうですが、この鼻から抜けるような何とも言えないぬか漬けの深い味わいがたまらないのです。ワインが進むことも言わずもがな。

茹でたとうもろこしもぬか漬けに。

実を外して、タコ、トマト、大葉と一緒にオリーブ油とブラックペッパーで和えてから冷たく冷やしていただきました。

ぬか漬けは塩分が気になりますが、こうして料理に使うとドレッシングやその他の調味料をほとんど使わずにおいしく食べられるので塩分はさほど気になりません。また発酵食品なので腸の働きも活発に。

黄色と緑色のズッキーニを薄くスライスして漬けました。クリームチーズ、フレッシュトマト、フレッシュバジルと一緒にオリーブ油で和えてぬか漬けサラダに。

エリンギのぬか漬けはベーコンと一緒にオリーブ油で炒めてぬか漬けパスタに。

薄揚げや厚揚げのぬか漬けもおすすめです。葱と一緒に胡麻油で炒めて黒えごまをたっぷりと。

大根のぬか漬けをいちょう切りにし、ポテトサラダに入れてみるとこれが意外にも子どもたちに大好評!(キュウリがなかったから代わりに入れてみただけなのですが…。)もっけの幸い。

ぬかが整う“乾物のぬか漬け”

野菜から水分がでるので、ぬかは水気を含んでだんだんと緩んできます。ペーパーでふき取るも良しですが、一旦ぬかを整えたい時はこちら。干ししいたけ。

キッチンペーパーでくるんで漬けます。余分な水分を吸ってくれた上になんとなくぬかがしっとりして整った気分になります。ぬかをリセットしたい時のお助けマン…ならぬお助け茸。

漬けあがった干ししいたけは、モロヘイヤと一緒に胡麻油で炒め、かつお節をのっけて。

切り干し大根もペーパーで包んで漬けます。オリーブ油と胡麻&バジルで。コリコリした触感がたまりません。

そんなこんなでぬか漬け生活を満喫していたある日のこと。本屋さんで見つけてしまいました。私が今、心の師と仰ぐ例の著者の待望の第二弾を…。

そこには引き続き、ぬかと共に魅力あふれるシンプルなお料理の数々が紹介されていたのですが、第二弾にはなんと魚介が登場!

ぬか+魚介と言えば、ウチのお店でも自家製で作っているへしこ。魚介のぬか漬けと言えばへしこの超超浅漬けやん!…と今更ながら当たり前のことに気づいてしまいました。

“魚介のぬか床レシピ”

魚介はぬか床に入れられないので別容器にとりわけました。

早速今の旬でもある津居山産のまいか(するめいか)をぬかでモミモミ。冷蔵庫を見渡していかのぬか漬けに合いそうな野菜を物色。ピーマンと目があったのでピーマンも一緒にモミモミ。そして恒例の胡麻油でジュジューっと炒め。調理時間はものの5分ほど。ぬか漬け…というより、漬けてはいないので“ぬか床モミモミ炒め”。

食に関しては辛口批評の夫も、「おーこれは箸が止まらん。」とのお墨付き。魚介とぬかで手軽に美味しく一品完成だなんて、現在ぬかにゾッコンの私としてはもう盆と正月とクリスマスと夏休みが一度にきたくらいの嬉々たる発見。次は何をぬかに漬けてみようかとワクワクが止まりません。

ぬか漬けと言えば臭くて面倒なイメージですが、失敗すればやり直せばいいし忙しくなればすぐにやめてもいい。あまり気負わずこれからもぬか漬けライフを楽しもうと思っています。新鮮な食材に囲まれて、おいしいぬか漬け生活がおくれることに感謝して…。

※全国の最高気温上位ランキングに時折登場する豊岡市ですが、8月中旬の現在もぬか床は常温で保存しています。湿気やカビに悩まされる梅雨時期もなんとか常温保存で越せました。

参照にした本は…

「人生を救う最強の食卓 もうレシピ本はいらない」

「レシピがいらない!アフロえみ子の四季の食卓」 稲垣えみ子 共にマガジンハウスより

この記事を書いた人

桶生美樹

2000年10月、こども英会話の講師を辞め、魚市場で働く夫と結婚。姫路から大阪へと移り住む。2002年日韓ワールドカップ終了を機に、サッカーをこよなく愛する夫が大阪の魚市場を離れ、実家が営む城崎温泉の魚屋を継ぐ為城崎へ。城崎温泉と日本海の美味しい魚にすっかり魅了され、魚介で四季を感じる豊岡での暮らしを満喫中。3児の母
(株)おけしょう鮮魚
お食事処 海中苑
☎0796-29-4832

http://www.okesyo.com/

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