ダンスや演劇が当たり前のようにそばにある 〈城崎国際アートセンター〉
はじめまして。市民ライターのタナカです。
”地域おこし協力隊”という制度で2016年6月に東京から豊岡市に移住してきました。
(地域おこし協力隊とは→https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/)
住んでいるのは豊岡市の中でも最も人の出入りが多く、美しい街並みの中に活気が溢れる、城崎。
関西では、城崎温泉は誰もが知っている温泉街だというけれど、
関東ではあまり認知度は高くないはず。
かくいう私も豊岡市なんて存在も知らず、城崎温泉は名前を聞いたことがあるくらい。
実は兵庫県に足を踏み入れたのも協力隊の面接のときが初めて。
関西との間に壁を感じていた、根っからの関東人です。
なぜそんな知らない土地にいきなり移住しようと思ったのか。
それは”城崎国際アートセンター”があったからです。
▲城崎国際アートセンター。隣は山。 ©西山円茄
城崎国際アートセンターは、ダンス・演劇など舞台芸術に関わるアーティストが滞在しながら作品をつくる場所。
ホール・6つのスタジオ・宿泊施設がひとつになっていて、
選考に通ったアーティストは無料で滞在することができます。
舞台芸術に特化した、このような規模の施設は世界をみても珍しく、
世界中からアーティストが集まり、ここでつくられた作品が世界で上演されています。
▲束芋×森下真樹「錆からでた実」試演会 ©igaki photo studio
それだけでなく何がすごいかというと、
滞在するアーティストは市民に向けて必ず何かしらの地域交流プログラム(ワークショップや試演会)を行うことが義務付けられているため、
普通ならなかなか出会うこともできないアーティストとまちの人たちが簡単に触れ合うことが出来ちゃうんです。
(さらに地域交流プログラムは原則無料なのです)
世界で活躍するアーティストと豊岡の子どもたちが出会って、
帰り際に「じゃ、また豊岡来てね!」「うん、また遊びに来るわ」みたいなやりとりがあったり。
▲岩井秀人×森山未來×前野健太 コドモ発射プロジェクト『なむはむだはむ』音楽ワークショップ
東京にいる時、演劇やダンスを観に行くと、
関係者や評論家ばかりでアウェイ感を感じることが多々あったけれど、
ここでは近所のこどもたちもおばちゃんもおじちゃんもおばあさんもおじいさんも試演会や公演を観に来る。
前衛的な作品を観て、ワカランナア、とか、笑えたわあ、とか言って帰っていく。
演劇やダンスが当たり前のように生活の中に存在しています。
▲マックス=フィリップ・アッシェンブレンナー『Theory of the Young Man』成果発表上演 ©igaki photo studio
試演会を観に来たら突然舞台の上で踊らされる市民のみなさん
ということで、
今は城崎国際アートセンターで日々学びながら、
ここのことをもっとまちの人にも、
外の人にも知ってもらうにはどうすれば良いか、
奮闘しながら過ごしています。
これから城崎国際アートセンターについて、
城崎について、
豊岡について、
こんな感じでゆるく伝えていこうと思いますので、
どうぞよろしくお願いします。