私の好きな癒しの田結湿地
ライター歴3年目に。
飛んでるローカル豊岡で初めて書かせていただいたのは、
松葉がに漁解禁の記事でした。
あれから早2年。
今期の松葉がに漁もまもなく解禁日を迎えようとしています。
そしてライター歴は3年目に。
我が家にとっては盆暮れ正月以上の節目となる11月6日の解禁日。
そんな解禁日を迎え忙しくなる前に、心癒される大好きな場所に行ってきました。
私の記念すべき20本目の投稿は、
大好きな村、田結(たい)のお話。
1年前にも湿地の記事を書いています。
田結湿地は、城崎温泉から車で5分程のところに
位置する気比の浜のさらに奥。
神水(かんずい)わかめでも有名な田結の浜の裏手になる
山あいの放棄田を湿地として再生した場所。
今ではコウノトリも舞い降りる湿地として、
国内外から様々な方が研究に来られているところ。
すぐ側には絶景の日本海。
でも湿地は道一本奥に入っているため、
海岸沿いとは思えぬ静けさなんです。
今回はミナコレ(ミナトコレクション)という、
この辺りで事業をされている方々の集まりのイベント
ミナコレスタンプラリーの体験プログラム
「田結湿地体験&春日曼荼羅(かすがまんだら)見学体験」に参加してきました。
以前ミナコレの別のプログラムに参加した時の記事がこちら
お供えものはなんと…。
まず湿地へと続く道のりの入り口付近で迎えてくれるのが
西光寺の一願地蔵。
その名の通り、一つだけ願いを叶えてくださるお地蔵さん。
でもよく見ると見慣れないお供えものが…
ピカピカのとうがらし!
とうがらし地蔵とも呼ばれているそうで、
絵馬にも可愛いとうがらしの絵が。
なぜとうがらしなんですか?とお聞きしたところ、
おそらく昔から手軽に手に入るものだったからじゃないでしょうか…
とのことでした。
一つだけお願い事をしました。
今度行く時はとうがらしを持って行こう。
でも欲張らず、お願い事は一つだけ。
こちらが春日曼荼羅で有名な西光寺。
お寺の前には弘法大師様の足跡があり、
ここに触れるとご利益があるのだとか。
しっかり触っておきました。
ここをスタート地点とした弘法大師ゆかりの
八十八ヵ所霊場巡りのハイキングコースもあります。
こちらが一つ目の石仏。
緩やかな傾斜の森をぐるりと回って
八十八ヵ所の石仏をお参りし、西光寺に戻ります。
大正時代、当時の青年団が一つ一つ背負子(しょいこ)で森の奥へと運んだそうです。
八十六…
八十七…
八十八!!
これが第八十八番目の石仏です。
今回はだいぶ飛ばし、西光寺の前にある石仏だけをお参りし、
全て巡ったつもりになってみました。
お天気の良い日には途中にある展望台から絶景の日本海が望めるそうです。
往復約3時間の八十八カ所巡り。
次回はコンプリートを目指します。
この日は体験プログラムということなので、
豊岡市の指定文化財ともなっている
春日曼荼羅を特別に見せて頂きました。
豊岡市指定文化財
普段は公開されていない貴重な文化財。
住職に詳しく説明して頂きました。
上半分は奈良の春日大社、
下半分は同じく奈良の興福寺を表しているそうです。
鎌倉時代~室町時代の約800年前のものなんだそう。
まだ神仏分離、廃仏毀釈する前だったので、
神と仏が一枚の曼荼羅に表してあるとのこと。
細い線で描かれています。
色も鮮やか。
虫眼鏡でよく見せていただくと、
驚きの細やかさ!!
何百年も前に、誰がどんな画材でこの絵を描いたのでしょうか。
全国に約100近くある曼荼羅のうちの一つなんだそうです。
西光寺で貴重な文化財を見せていただいた後は、目の前にある湿地へ。
お天気も良く、聞こえてくるのは鳥のさえずりと水のせせらぎだけ。
川にはウナギやモクズガニ、時にはアユが泳いでいることも。
カワニナもたくさん生息しており、初夏にはホタルも飛び交います。
静かで心が落ち着きます。
日常の何もかもを忘れ、人知れずのんびりしたくなった時は
ここがおすすめです。
人っ子ひとりいませんが、生き物はたくさんいます。
湿地にはそんな生き物の足跡だらけ。
猪が掘り荒らした後も。
何かの骨を発見!
どうやらアゴの骨のようです。
傍らにはアバラ骨もありました。
鹿の食害などが植生に与える影響を調べるため
柵で囲われた一画も。
大学の研究によると、この田結湿地が明るく保たれているのは
鹿が草を食べたり、いろんな動物が踏み荒らしていることも
影響していると分かったそうです。
田結の案ガールズ‼
今回は田結の案内人、その名も案ガールズのメンバーの方に
案内して頂きました。
似顔絵からすると…案内してくださったのは最前列の方!
詳しく教えていただき、とても有意義なひとときでした。
有料ですが、タイミングが合えば案内していただける様です。
お問合せは、豊岡市コウノトリ共生部コウノトリ共生課まで。
0796-21-9017
ここには生活排水が一切入ってこない為、
綺麗な水が保たれており、様々な植物が繁殖しています。
こちらは最近になって見られるようになったというミズオオバコ。
体験プログラム終了後、娘と一緒に湿地の先まで探検してみることに。
軽トラックで行くと、少し奥まで進むことができます。
(※道幅が狭く、普通車では入れません)
数分後、もはや海の側とは思えない森の中。
道はここで途切れ、この先は廃道となっていました。
悠然と泳ぐ蛇。
大きな骨もありました。
鹿の足の骨でしょうか。
野生動物が食べた後の木の実も。
頂いた田結のガイドマップには
“守ってるようで
守られてるのかな
人も生きものも”
と書いてありました。
田結では、人と生きものが静かに共生しています。
秋晴れの下、娘と一緒に大好きな場所で
静かなひとときを過ごすことができました。
田結の浜の対岸、写真の奥に見えるのは津居山漁港です。
さて。
今年も間もなく松葉がに漁が解禁します‼