長女が劇団青年団『東京ノート』に出演しちゃった話。vol.1

こんにちは。

令和2年3月です。

去年に引き続き、この冬も雪が少なかったです。でも、スキー場には少しは雪が降ってホッとしました。

2年前、3年前の豊岡はすごかったんですけど…。なつかしい。

 

 

豊岡市にある城崎温泉街の写真スタジオに結婚を機に移住して、14年!

独身時代の大阪ではフリーアナウンサーとして活動し、城崎に来て三姉妹の母となり、家業を手伝ううちにカメラマンとしてお仕事もさせてもらうようなりました。

豊岡は、住めば住むほど都!と感じている市民ライターの井垣真紀です。

 

さて。

令和になって、我が家に大きなできごとがありましたよ。まさに、飛んでる!できごと。

我が家の長女が、劇団「青年団」の公演に出演!

舞台の一コマ。中学校の制服姿で出演しました。

まずは、令和元年9月。

我が家の長女が、第0回豊岡演劇祭のメインプログラム・青年団※『東京ノート・インターナショナルバージョン』に出演しました。

中学生になったばかりの、当然、演劇部でもなく、全くお芝居に興味があると思えなかった長女が!この抜擢に誰よりもびっくりしたのは、本人と家族だったと思います。

 

豊岡市では、2014年に城崎国際アートセンターができてから国内外のアーティストが滞在制作したり、数年前から公立の全小中学校で演劇を用いたコミュニケーション教育が行われていたり、

来年には国公立大学初、本格的な演劇やダンスが学べる専門職大学ができる予定だったり、と演劇がまちづくりの一つの核として動き始めています。

豊岡演劇祭は、その大きな柱の一つとして計画されたものです。

2020年本格開催を目指し、去年はおためし、ということで第0回が開催されました。詳しくはこちらをご覧ください。→豊岡演劇祭

 

 

※青年団 平田オリザ氏※を中心に1982年に学生劇団として旗揚げ。1990年代以降の小劇場を中心とした演劇界に大きな影響を与える。こまばアゴラ劇場を中心に国内のみならず海外でも公演活動を展開。2020年、劇団の創作本拠を豊岡市に移転し、4月には江原河畔劇場をオープンする予定

※平田オリザ氏 日本を代表する劇作家・演出家。劇団「青年団」主宰。代表作に『東京ノート』『ソウル市民』『幕が上がる』など。こまばアゴラ劇場芸術総監督。城崎国際アートセンター芸術監督。
そのほか、大阪大学COデザインセンター特任教授、東京藝術大学COI研究推進機構特任教授、四国学院大学客員教授・学長特別補佐、京都文教大学客員教授、(公財)舞台芸術財団演劇人会議理事長、埼玉県富士見市民文化会館キラリ☆ふじみマネージャー、日本演劇学会理事、(財)地域創造理事、豊岡市文化政策担当参与など超多忙。
2019年に東京から移住し豊岡市民となる。2021年4月、豊岡市に開校予定の兵庫県立国際観光芸術専門職大学(仮称)学長候補。

 

無料の中高生向け演劇ワークショップ

ことの発端は、去年の7月。

夏休み前に各家庭に配られた豊岡市民プラザのリーフレットに、「平田オリザ先生の中高生演劇入門ワークショップ」というのを見つけました。

中学生になってから外で遊ぶこともなくなり、休みの日はほとんど家にいる長女に、

「オリザさんが先生なんやって。すごい人なんやで!無料やで!行ってきたら?」

いつもなら、「いいわー。やめとくー。」と言う長女が、「行ってみようかな。」と。

お。行くんや。外に出るということはいいことや。

くらいに思っていました。

 

お弁当持参で、10時〜17時のワークショップでした。

帰宅した長女に、「どうやった?」と聞くと、

(いつもなら、「別にー、ふつうやった。」とか「まぁ、おもしろかったよ。」とか、あまり気持ちが入らない返事が返ってくるイメージで聞いた。)

「めっちゃおもしろかった!あんな、高校生の演劇部の人とか来ててな、遠くからも来てはった。台本ってのを配られて、それで私はこんな役になってな、全然わからんかったけど、おもしろかった!」

と、すごく熱のある話をしてくれました。そんなイキイキした彼女を見るのは久しぶりで、嬉しかったのを覚えています。

 

その1週間後くらいに、城崎国際アートセンターの田口館長から、

「オリザさんが、『ゆうちゃん、東京ノートにエキストラで出てみないかな』って仰ってるんだけど、どうかな?」

と連絡がありました。

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!

胸がドキドキしました。自分のことじゃないのに(笑)

『東京ノート』は、平田オリザさんにとって初めての受賞作品です(第39回岸田國士戯曲賞)。

1994年の初演から13国語に翻訳され、世界16カ国以上で上演されてきた、オリザさんと青年団にとっての代表作品です。

第0回豊岡演劇祭で上演される予定(当時は予定。令和元年9月開催)『東京ノート』は新たな挑戦で7カ国語が入り混じる舞台『東京ノート・インターナショナルバージョン』。しかも、世界初演。

その舞台に、我が家の長女が出演することになるなんて!
ほんとに、いいんですかー??

 

 

城崎国際アートセンターという存在

城崎国際アートセンターは、我が家から歩いて2分ほどのところにあります。

 

長女はここで、小学2年生の頃からしょっちゅう私につきあわされて、いろんな舞台芸術作品を見せてもらってきました。

初めて見たのは、やなぎみわさんの演劇プロジェクト『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』でした。

小学2年生の長女、6才、3才の三姉妹に、

「公演中は絶対に喋らんといてな。おしっこも先に済ませてな。途中で出ないといけないのは悲しいから、ほんまにお願いします!」

とお願いして、夕飯食べた後、4人でドキドキしながら歩いて行ったのを覚えています。

内容を全く知らないまま、ただ、非日常の時間に触れたいという思いだけで出かけました。

ほぼ英語の作品で(字幕ありだけど、子どもは読めない)、しまったー!大丈夫か?と思ったけれど、舞台や衣装の美しさ、役者さんの動きに見入ったり、途中で眠る時間もあり(笑)、静かに楽しんでくれました。

この作品は城崎で作られたあと、北米ツアーに出られ、ニューヨークタイムズにも劇評が掲載されるほど好評だったとSNSで知りました。

豊岡市で、世界中の人が観るような作品が作られているんだ!しかも無料で(無料でないものもあります)見せてもらえるんだ!

と興奮しました。

子どもたちも騒がなかったし、これはイケる!と。それ以降もたくさんの作品を子どもと一緒に見せていただきました。

 

※我が家と城崎国際アートセンターの記事はこちら。「豊岡での生活に足りなかったもの。アートのある暮らし。」

初舞台は…

そういえば、彼女の初舞台は今回ではありませんでした。

2015年、城崎国際アートセンターで、城崎のまちの人たち2才から80才まで約60人を集めて作った『KINOSAKI-UK DANCE CROSSROADS』。

このダンス作品に家族5人揃って出演したのが初めてになります。

イタリア人の演出家ルカ・シルヴェストリーニさんが、ダンスなんてしたことない私たちを束ねて、数週間の練習で魔法のように作品を作ってくれました。

出演者は素人だらけだったけど、プロのダンサーが混じり、プロの演出で見応えのある作品になったと思っています。

すごくすてきな体験でした。

そして、余談ですが…。

この時に通訳で来てくれていたのが、現在、城崎温泉を拠点に活動する一般社団法人ダンストーク代表の千代その子さん。

この作品がきっかけで、このまちの人と知り合い、誰もが気軽に行けるダンス教室を作ってくれました。
今では豊岡市全域で、コミュニティダンスを用いた活動をされています。
前回私が書いた記事の、子どもダンスカンパニーの主催もしてくれています。
「城崎発!子どもダンスカンパニー誕生。vol.1」

いろんな方がアートセンターに訪れ、作品を作りながら生活をし、私たちは作品を見せてもらったり、ワークショップに参加したり、時には一緒に食事をしたり、温泉で出会ったり、一緒にラジオ体操をしたり、盆踊りをしたり、たくさんの出会いがありました。
改めて振り返ると、我が家だけでなく、アートセンターができて変わっていくまちの人の様子を見せてもらってきたなぁと思います。

 

世界中の舞台芸術との「どこでもドア」のような城崎国際アートセンターのご近所、という超ラッキーな環境の中で育った彼女。

だからこそ、今回、びっくりするようなお声掛けをいただいたのだと思います。

オリザさんから出演の打診があったことを彼女に伝えると、「おもしろそう!やる!」と即答。

そして、「お母さん、城崎にお嫁に来てくれてありがとう!」

と言われました。産んでくれてありがとう、ではなく(笑)。

その時は、生まれる前のことを感謝するなんて変わった子だなぁって笑いましたが、彼女は恵まれた環境に感謝してたんですね。

そんなこんなで、
我が家の長女、豊岡市のフツーの中学1年生が、第0回豊岡演劇祭メインプログラム・青年団『東京ノート・インターナショナルバージョン』世界初演への出演が決まったのでした。

 

 

第0回豊岡演劇祭出演

新聞各紙、地元局のニュースにまで取り上げてもらいました。

もひとつびっくり。すごいことやなぁ。

 

東京公演まで、まだまだつづく。

 

 

新しい劇場の誕生で、また豊岡市が大きく変わっていきます!

劇団「青年団」が豊岡市にオープンする「江原河畔劇場」は、現在2020年3月30日まで、クラウドファンディングを実施中です。
支援総額が増えるほど、取り組む内容が増えるストレッチゴールを設置。スタートから2日と少しで1,000万円到達し、話題となりました。
高校生以下の観劇が無料となる2,000万円も突破し、児童劇団創設(参加費無料)の3,000万円も突破!
次の目標は、4,000万円で若手演劇人の育成機関の創設、5,000万円で地域の共有スペース増設を目指すということです。

豊岡だけでなく、ここから世界の未来が変わるかもしれないこのプロジェクトを応援しています!
読むだけでもいいので、内容を読んでみてください。ワクワクします!
そして、ワクワクを共有できたら嬉しいです。
詳しくは、こちら。江原河畔劇場クラウドファンディング  

この記事を書いた人

井垣真紀

関西を中心にフリーアナウンサーとして活動したのち、2006年、城崎温泉にある写真スタジオに嫁ぎ、移住。
現在は、三姉妹の母でフォトグラファー。
マタニティフォト、ベビーフォト、ブライダル撮影、また、舞台撮影や取材撮影なども。
たまーに、アナウンサーの仕事も。
週に二回はスタジオ併設のカフェも営業しています。

温泉があって、食べ物が美味しい。山があって海もある。雪も降るし蛍も出る。
豊岡のまちは住めば住むほど好きになります。ここでの暮らしぶりをお伝えできれば。

イガキフォトスタジオ ☎︎0796-32-4151

http://www.igakiphoto.jp/

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