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拝啓、この試みによって人生が変わるまだ見ぬ人たちへ #2

この記事は豊岡市が2018年度から実施している「ミュージシャン・イン・レジデンス豊岡(以下『MIR豊岡』)」という新しい試みに、市民ライターの僕が少しずつ関わらせてもらう過程で見えてきたものをありのままにつらつらと書いていくものです。

城崎にて

bonobosの蔡さんへ緊張のインタビュー翌日。
 
 
2020年2月14日(金)、豊岡市内の天気は晴れ。
 
バレンタインデーということもあり自分へのご褒美を買うのを我慢しつつ、城崎へ。
この日、城崎文芸館(KINOBUN)前にて、MIR豊岡をテーマにFM802の収録が行われた。
 
車を止めて城崎温泉駅を横目にKINOBUNへ向かう。
カニシーズンの観光地は週末を目前にして人で賑わっている。
ちょうどチェックイン前の時間というのも重なり、駅から温泉街へ向かう道では車が通りづらそうにしていた。

ラジオ収録の現場へ

スッと脇道にそれると人通りは急に少なくなった。
カランコロンと下駄の音が小気味よく聞こえる。
小一時間、車に揺られれば耳から旅行気分が味わえる。
それも豊岡の贅沢さのひとつだ。
 
程なく今日の目的地が見えてくる。
撮影クルーの北山さんが一番に挨拶してくれた。
北山さんはスピッツのミュージックビデオのディレクターも務めている。
 
今回はラジオ収録と映像撮影を同時に行う。
現場の人数は想像より多かった。
 
市役所の皆さん
撮影クルーの皆さん
アーティストマネジメントの皆さん
 
そして…
 
昨年度のMIR豊岡参加アーティストの蔡忠浩(サイチュンホ)さん
2020年度の参加アーティスト、Keishi Tanakaさん
FM802からはDJの土井コマキさん
 
合計で13名が現場を動かしている。
 
そこに飛んでるローカル豊岡の市民ライターとして僕も加わる。
しかもラジオ出演という究極なおまけ付きというのだから、もはや放送事故レベル。
緊張しすぎて変なことを口走らないかで頭がいっぱいだった。

収録前の現場は和やかな日常

今回はなんと足湯に入りながらの収録というなかなか稀なシチュエーション。
KINOBUN前でラジオ収録と撮影の準備が進む。
 
はじめましての土井さんと挨拶させていただき、蔡さんとKeishiさんも足湯前に合流。
 
足湯に入りながら僕も含めた4人で軽く打ち合わせ。
KINOBUNの前に面している道は通学路になっていて、ちょうど下校時間と重なり、ワイワイと小学生が歩いていく。
 
その中のひとりが「何?テレビ?」と寄ってくる。
 
「インターネットだよ」と北山さん。
「こんにちは。何年生?」と蔡さんも言葉を投げる。
すると少年は「1年生!」と元気よく答えてくれた。
Keishiさんと土井さんも冗談を交えながら加わっていく。
 
その時間がまちの穏やかな日常にじわっと溶け込んでいて、特別なはずなのに自然体なその雰囲気を心地よく感じた。
 
それと同時に、普段絶対に見れないプロの日常を少しだけ垣間見れた気がして、ついニヤけてしまった。
 
やばい、いま絶対に気持ち悪い顔してた。

プロフェッショナルと肩を並べて

左から、土井さん、Keishiさん、蔡さん、そしてボク(北山さんのSNSから拝借)

収録は何分くらいだったのだろう。

 
緊張と楽しさであっという間に過ぎ去っていった。
15分だったのか1時間だったのか全く見当がつかない。
 
そんな夢うつつの感覚からふと我に返ると、とんでもない現場にいるなーと改めて実感する。
 
ラジオに出演した3人のプロフェッショナルな方々とは会ったことはなかったけれど、一方的に以前から知っている存在だった。
 
蔡さんの所属するバンドbonobos(ボノボ)は大学生時代からCDを買って聴いていたし、KeishiさんはRiddim Saunter時代に音楽フェスでそのステージングに酔いしれていたし、コマキさんは家でもドライブの時もFM802をヘビーに聴いててもはやお耳の殿堂的存在。
 
そんな方々と肩を並べてラジオに出演させてもらった。
数年前どころか2ヶ月前の自分でも想像できないことが現実に起きていた。

奇跡はまだプロローグに過ぎない

この二日間、MIR豊岡の現場に少し参加させてもらって確信したことがある。
それは…
 
「ミュージシャン・イン・レジデンス 豊岡」という試みはまだ発展途上だ。
 
ということ。
 
2018年度、初めてのMIR豊岡に参加した蔡さんは豊岡での滞在期間を経て『アルペジオ』というひとつの楽曲を制作。それこそが“成果物”だと見られやすい。
 
けれど僕は『アルペジオ』も含めて、蔡さんが豊岡に関わったこと全てが成果物だと認められたらいいなーというほぼ願望のような考え方をしている。
 
ラジオ収録の後にKeishiさんが言っていたことが今でも頭をよぎる。
 
「数字やカタチに現れない部分だからこそできることがきっとあって、そういうことを豊岡でやりたい」
 
綺麗事のようだけど、誰からも見える範囲や結果だけを評価するよりもその過程や成り立ち、人の気持ちの変化にも目を向けることで違った見え方が生まれる。
 
そう信じたい。
だからこそ今まで見えづらかった過程の見える化は必要だし、MIR豊岡のそんな部分を伝えるためにこの記事を書いています。

奇跡を体感する

早速そんな機会があるっていうんだから行くっきゃないのだ。
 
3月にスペシャルなイベントが決定した。
場所は今、豊岡で一番アクティブで面白いスポット「とゞ兵」。
蔡さん、Keishiさんのライブに、FM802から土井コマキさんのトークまでついてくる。
 
この試みが起こす奇跡はまだまだ始まったばかり。
あなたの目で、耳で、体で、体感してください。
 
これを読んでいるあなたにも、もう奇跡が始まっているかもしれません。
この日のレポートは人生を変えられた他の誰かが担当しているかもしれません。
 

 

下記のイベントは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止となりました。
その代わりとして、同日同時刻から、会場の「とゞ兵」より、蔡忠浩さん(bonobos)とKeishi Tanakaさんのトーク&ライブが⽣配信されます!
豊岡市公式You Tubeチャンネル「ToyookaCityOffice」より配信予定ですので、チャンネル登録の上、通知をONにして当⽇をお待ちください。
 
【イベント情報】
MUSICIAN IN RESIDENCE Acoustic live & Talk session

2020年3月20日(金祝)
場所: 豊岡 とゞ兵(豊岡市中央町18−1)
開場 15:00 / 開演 16:00 ※19:00頃終演予定
料金:前売一般 1,000円(1ドリンク代別途500円)
※未就学児は膝上観覧可能な場合、大人1名につき1名まで無料。座席が必要な場合は1名につき要チケット。

▶︎ LIVE
蔡忠浩(bonobos)|公式HP
Keishi Tanaka|公式HP
Talk guest : 土井コマキ(FM802)|公式HP

TICKET
<一般発売>2020年2月29日(土)発売
・チケットぴあ ※完売いたしました。
・豊岡市内販売
①とゞ兵(10:00~18:00、不定休)
②豊岡市環境経済課 市役所2階2番窓口 豊岡市中央町2-4(平日8:30~17:15) 
※市内在住の方々へ向けたチケット販売になりますので、遠方からのご予約などは受け付けておりません。また、遠方からご購入の為にお越しいただくこともご遠慮いただけますと幸いです。ご理解のほど、何卒よろしくお願いいたします。

▶︎INFO
豊岡市環境経済課 0796-21-9096(平日8:30〜17:15)

SNSで随時情報発信中↓
MIR豊岡公式インスタグラム
MIR豊岡公式ツイッター

この記事を書いた人

伊木翔

兵庫県朝来市生まれ、同県豊岡市在住。大学中退後、地元にUターン。フリーターとニートを繰り返しながら友人たちと地域密着型の野外音楽イベントを立ち上げ、主催。その後、閉館した豊岡市の小さな映画館〈豊岡劇場〉の復活に携わる。2014年の復活した劇場にて現場責任者を務め、2022年に再度休館した際に退職。現在はフリーランスとして、いくつかの事業・イベント運営に携わっている。

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