MENU

「自家用車なし」で豊岡暮らしを考えてみた

こんにちは。飛んでるローカル豊岡編集部、地域おこし協力隊の山本直人です。

私は、豊岡に移住して2週間ほど自家用車を持たずに生活をしていました。地元の名古屋に住んでいた時はマンション内にカーシェアリングの車が1台あり、周辺にも5か所ほどカーシェアリングステーションがあったため車を所有する必要がなく、豊岡に来てから車を買うことになったため、車無し生活の期間が2週間ほどあったというわけです。

その時の体験も含め、豊岡で車無し生活ができるかを検証します。

絶景の来日岳 城崎から車で30分

住む所次第で徒歩だけ生活は可能。プラス自転車なら天下無双か!?

豊岡市の市街地中心には生活必需品を購入できる店舗が多数あります。衣料品店、ホームセンター、飲食店、スーパー、美容院、100円ショップなど、数えれば相当な数で、市役所周辺2㎞圏内であれば生活必需品はほぼ全てをそろえることができるでしょう。となれば、中心街に住居を構え、自転車さえあれば生活に困ることはなさそうです。豊岡は地方都市ですが、ネットの通販を利用した場合も翌日、翌々日には届くことが多いです。

中心街にはJR豊岡駅があります。またバスでは料金を100円追加すれば自転車を乗せることも。カーシェアリングやレンタカーもありますので、これらを組み合わせれば車無し生活は充分に可能と言えそうです。豊岡の中心街は、田舎というよりは都心から少し離れたベッドタウンのようなイメージでしょうか。

JR豊岡駅 羽ばたくコウノトリをイメージしたデザインになっている

市街地循環バス「コバス」。運賃はおとな100円、こども50円。

コープこうべ コープデイズ豊岡。あらゆる生活品が揃う

100円ショップ

ドラッグストア

1ヶ月車無し生活をした人に聞いた! ほんとのところどうなんですか?

実験で1ヶ月間車無し生活をした飛んでるローカル編集長の西垣さんから感想を聞きました。「かなり不便ではあるが、さまざまな方法を駆使すればなんとかなる」でした。

メリットは

・歩くようになり、運動になる

・車両代、維持費、駐車場代がかからない

・事故のリスクを負わない

・環境に良い

デメリットは

・大きな荷物がある場合の移動が難しい

・悪天候時は自転車移動も難しい

・家族の送迎ができない

とのことでした。

そして車無し生活をするうえでクリアしなければならないことはこの2つのこと。

・通勤通学で車を使う必要がないか

・買い物をする店舗が徒歩圏内にあるか(特にスーパー、衣料品店、生活用品店等)

週1回ほど車を使う場合のカーシェアやレンタカー料金の目安としては、カーシェアの場合1時間の利用料金が880円~で、別途月額基本料金、初期費用がかかります。1回2時間月5回乗ると仮定した場合、費用は8,800円です(目安)<参考>タイムズカー

レンタカー(軽自動車クラスもしくはエコノミークラスの利用)の場合6時間まで5,500円でした。<参考>トヨタレンタリース兵庫

カーシェアやレンタカー店の近くに住むということができて、車はあくまで週1~2回くらいしか乗らないということであれば、この方法は選択の1つになりえます。ただし、カーシェアは名前の通り他の方とも共有して乗るものですので、自分が乗りたいときに車が空いているかはわかりません。特に休日などは予約が取れない可能性も高くなります。

またカーシェアは都会ほど多数の台数があるわけでありません。

JR豊岡駅前にある大型複合施設 2階にレンタカー店がある。

タイムズカーシェア

日本海側特有の気候が阻む・・・ やっぱり車は必要なのか・・・

ここまで車無しでも生活できそうだという話を進めてきましたが、クリアしなくてはならない問題がまだあります。

豊岡市は雨が多く豪雪地帯ということです。雨の場合は傘をさして徒歩なら動けそうですが、自転車の場合、傘をさしながらの運転は兵庫県の交通規則で禁止されています。また雪の場合、自転車移動はほぼ不可能です。私は名古屋出身ですが、豊岡の雪は別次元でした。どか雪が降れば市街地であっても1~2週間経っても雪が残っている状態です。雪の中をそれなりの距離を歩くのはかなり困難です。食料を買いためておくなどの必要もありますし、病院など緊急の際はタクシーを使うなども必要になるでしょう。(雪に関しては私の過去記事を参考にしてください。)

このような状態では、自転車も徒歩も大変です。

自分の生活に合わせ車を持つ・持たないを選ぼう。

車を所有する場合、車両代、維持管理費が必要になります。豊岡では、雪道対策のため軽の4輪駆動車を勧められました。4輪駆動車は2輪駆動車と比べて割高ですし、車両代と別に維持費は年間おおよそ20万。またスタッドレスタイヤ購入で別途5~8万を計算に入れておかないといけません。2年に一度車検があるし(約10万)、ガソリン代も現状高値傾向です。このように何かとお金はかかりますが、車があれば悪天候でも移動できますし、豊岡市は観光スポットが数多くあるので、休暇も楽しく生活ができます。経済的に問題がなければ、やはり車は所有したほうが良さそうです。

最終的には、個々の生活スタイルに合わせて車を持つか持たないかを選んでいただければと思います。ちなみに豊岡市の一般的なスタイルとして、車は一家に1台ではなく、1人1台です。

個人的な感想としては、車があることであらゆる移動の時間短縮になりますし、アクティブに観光スポットも行けることから、私にとって車は必要という結論です。家でリモートで仕事を完結できて、あまり出歩かないということになれば車無しも選択肢に入れても良いと思います。都会の家賃が高いから地方で家賃の安いところに住もうという考えであるならば、結局車代がかかりますので、あまり費用の節約にはならなさそうです。車を所有するにしても、燃費や維持費、自動車税(軽自動車は一律10,800円、コンパクトカー排気量1.0〜1.5Lの場合で34,500円)の割安な軽自動車を購入するというのがベターなのかなと感じています。実際、豊岡市では軽自動車に乗ってる方が多くいます。

道幅が狭い場所もあります。鹿と遭遇することも・・

車無し生活なら不便を受け入れること、中心街で住むことが結論になりましたが、この記事を書き始めた当初は、「車無しでも大丈夫ですよー」とお伝えしたかったのですが(笑)、現実は車を持つことの便利さと持たない不便さの乖離が大きいと感じました。

今回の記事を読んで、豊岡での新生活プランの参考にしていただけたらと思います。

この記事を書いた人

山本直人

2021年11月に豊岡市の地域おこし協力隊として名古屋から移住してきました。飛んでるローカル豊岡編集部所属。
前職は不動産賃貸管理業。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者
移住者視点での豊岡市のリアルな生活をお伝えできればと思います。

この記事を読んだ人にオススメ!

ホーム 暮らし 「自家用車なし」で豊岡暮らしを考えてみた