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豊岡市でのお商売。〜うちの写真屋の場合〜

こんにちは。

市民ライターの井垣真紀です。

私は11年前に豊岡市に結婚移住してきました。

嫁いだ写真屋は、
豊岡市北部にある観光地「城崎温泉」街の一番奥にあります。

駅から温泉街を歩いてくると、
もうこの先には何もないのかなぁ、と引き返したくなるところを
ぐっと我慢して3分ほど歩いたら、
うちのお店、イガキフォトスタジオがあります。

 

イガキフォトスタジオです!

私が嫁いだ11年前は、
ここからもう100mほど奥に、
グリーンカラーの、いかにも「町の写真屋さん」という感じのお店がありました。

 

現在のお店は、3年前に古い民家を買い取って
リノベーションしたものです。

 

 

1階は、週2回だけオープンするカフェ。

「Photo cafe」

DPE(写真プリント)がほとんどなくなった今、
写真屋に気軽に来てもらえるように、
また、
近所の方たちの居場所になれば、
と始めました。

地元の珈琲屋さんから仕入れた豆を使ったハンドドリップのコーヒー。
手作りのゆず茶やホットジンジャー。
我が家の手作りおやつ。

などでおもてなしをしています。

ママ友が来てくれたり、
ご近所のおじいさんが来てくれたり。
チェックインには早すぎた、
という観光のお客様が来てくれたり。

 

ご近所さんがいる時には、
たまにJAさんの出張所になることも(笑)。
 

 

そして、
 2階が写真スタジオです。

 

柔らかい光が回るように、
天井と壁に白い漆喰を塗りました。

なんと、自分たちで!!

予算の関係です……。

ダンナと私、
近所のおじさん、
ママ友に手伝ってもらって、
スタジオだけでなくカフェも自宅部分も塗ったので、
なんと、
3ヶ月半もかかりました!!
よく頑張ったー。

子どもも手伝いました。

床も塗りました!
赤ちゃんを撮影する時に、
床を舐めてしまっても安全な塗料を探しました。

 
そんな苦労して出来たスタジオで、
いろんな撮影をしています。

主には、
町の人の人生の節目をカタチにする、
とても幸せなお仕事です。 

 

人生の節目とは。

 

 

お宮参り。

 

 

 

 

七五三、

 

 

 

 

 

入園、入学、卒園、卒業。

 

 

 

今は、10歳の時にする「2分の1成人式」なんてのもあって。

 

 

 

 

成人式、

 

 

 

 

 

ちょっと休憩して、町の中で撮影する私のダンナさん❤️

ちょっと危ないです(笑)。

 

 

 

それから、結婚式。

豊岡市は、和装を着られる方がとても多いです!!

街に似合いますしね。

 

 

 

マタニティ、ニューボーン……

 

 

 

写真屋に嫁ぐまで、
全く写真に興味がなかった私。

私に子どもが生まれて、
自分の子どもを撮影するようになって、
当然、うちに機材は揃っていて……。
気がついたら、カメラマンになっていました。
 
今は、写真屋っていいお仕事だなぁと思っています。
人生の終盤はどうなるのかな。

 

 

還暦や金婚式。

お子さんやお孫さんに囲まれてお祝い。

 

 

 

そして、遺影写真。

この方はまだご存命ですが、自分が生きてるうちに、と撮りに来てくださいました。

 

写真屋は、
町の方の人生の節目、ハレの日に関わらせていただく、
ありがたいお仕事です。

 

でも、城崎町は人口が少ない。
人口4,000人に満たないのです。

うちの子どもが通う小学校は、1学年1クラス。20人前後。

そんな人数ですから、
卒業アルバムもありません……。
(一人当たりの負担が大きすぎるため、と思われます。)

当然、写真館で写真を撮る人の数も少ないです。
どんなお商売も、人口が少ないと難しいなぁと思います。

 

 

だけど!!

城崎は観光地なんです!

 

温泉情緒に誘われて、
外から来てくれる人が、年間80万人!!
なんと、人口の200倍の人が城崎にやってきます。

つまり、
観光のお客様にも、
うちのお客様になってもらわないと!ですよね。

 

 

なので、こんなお仕事もあります。

城崎温泉旅行の記念写真

バラバラに暮らしている家族が、
旅行がてら城崎温泉で集合。
せっかく家族が集まったから、
と記念写真のご依頼をいただきます。

企業の団体旅行の記念写真なんかもあり、
250人を一度に撮ったこともあります!
昔は、そんな仕事がたくさんあったそうです。 

でも今は、団体旅行はグッと減って、
個人旅行がほとんどになりました。

 

そこで、
情緒ある温泉街で、
旅行のスナップ写真を撮らせていただく商品を作りました!

「城崎スナップ」

秋祭りを見に来られた女性ふたり。
ダンナさんは祭りで忙しいので、私が撮らせてもらいましたー。

 

ぼちぼち、ですが、
オーダーが増えてきました。

 

それから、直接的ではないけれど、
観光に関わるこんなお仕事も。

料理写真

旅行のパンフレットなどに載っているお料理の写真です!

城崎にはたくさん旅館があるので、いろんな旅館さんに撮影に行きます。

順番に出てくるお料理が一目でわかるような、料理の集合写真です。
これがなかなか大変です。
全部がちゃんと写るように、並べるだけでも時間がかかります。
変な隙間が空くとおかしいですし。

城崎温泉のパンフレットを見たことがある方は、
うちが撮った写真を見ているかもしれませんね。

 

 

ホームページ用や、予約サイト用に、こんな美味しそうな料理写真も撮ります。

その他、客室のお写真や、

お風呂のお写真も。

 

 

売上のあがる料理写真に!
  

 

こうやってみると、写真の仕事って幅広いですね。

さらに、

ここ最近、新たに加わったお仕事がこんな撮影。

 

舞台撮影

城崎の、うちのお店よりも奥に出来た、
城崎国際アートセンターでの舞台撮影です。

 
世界中から舞台芸術をするアーティストがやってきて、
城崎で滞在制作をします。

そのおかげで、
メジャーな雑誌に@igaki photo studio
とうちの名前が入った写真が載ったり、
よく知ってる雑誌からお仕事がきたり、
今までとは違う仕事がやってきました。

森山未來さんも撮らせてもらいました!!

 

いやー。
びっくりです。

豊岡市に嫁に来る11年前には、
カメラマンになって、
テレビで知ってる人の写真を撮って、
全国で売られている雑誌に自分の名前が載るなんて、
こんな未来が待ってるなんて、
全く思いもしませんでした。

田舎でのんびり、なんてとんでもない。

かなり!

飛んでるローカルです!!

 

都会では、
証明写真専門の写真屋さんがあることを聞き、驚きました。
ここでは、絶対に食べていけません。
それだけ人口が違うんですね。

うちは写真の専門だけど、
証明写真も、プリントも、スタジオ写真も、ブライダルも、料理写真も、建物写真も、取材写真も、舞台写真も、何でもします。

 

正直、儲かってるか、というと、
儲かってはいないです。
(もちろん儲かっているお商売もありますよ!)
でも、やってはいけそうな気がしています。

 

町の人口が少ない、
ということだけ見れば、お商売は難しいです。
でも、
観光で来るお客様も、今や世界中から。
世界で活躍するアーティストも来る。
まだまだビジネスの広がりがあると感じています。

今回は、ほぼ、うちの宣伝になってしまいごめんなさい。
長々とおつきあいいただきありがとうございました。

豊岡市で新たにお商売をしてくださる方が増えたらいいなぁ!
この町で、こんなお商売してみたらどうだろう??
喜んで貰えるかな?
やっていけるかな?
そんな妄想をしてもらえたら嬉しいです。

 

豊岡市にいろんな化学変化を起こしている、
大好きな城崎国際アートセンターについては、次回に詳しくご紹介したいと思います!!

 

イガキフォトスタジオ  豊岡市城崎町湯島620-2 http://www.igakiphoto.jp/

城崎国際アートセンター 豊岡市城崎町湯島1062 http://kiac.jp

この記事を書いた人

井垣真紀

関西を中心にフリーアナウンサーとして活動したのち、2006年、城崎温泉にある写真スタジオに嫁ぎ、移住。
現在は、三姉妹の母でフォトグラファー。
マタニティフォト、ベビーフォト、ブライダル撮影、また、舞台撮影や取材撮影なども。
たまーに、アナウンサーの仕事も。
週に二回はスタジオ併設のカフェも営業しています。

温泉があって、食べ物が美味しい。山があって海もある。雪も降るし蛍も出る。
豊岡のまちは住めば住むほど好きになります。ここでの暮らしぶりをお伝えできれば。

イガキフォトスタジオ ☎︎0796-32-4151

http://www.igakiphoto.jp/

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